【第二の人生】93の章:浮遊を実感した時、やっぱりパニックになったわ
*登場人物*
萬里→主婦でお役目持ち。自分の肉体を無視したところでの動きに翻弄されてます。
理妃ちゃん→萬里と同じ子持ちでお役目持ち。事務員さんで普通に働いてます。やはり漏れなく娘も感強い。
理妃ちゃん「瀧虎が来ると、娘は大人しくなるから助かる♪」
理妃ちゃん次女の周りを、ぐるぐる回り優しくヒゲで頭をなでる。
これは理妃ちゃん次女も嬉しかった様子だけど、その時はやはり固まっているw
瀧虎を出動させる回数が増えると「トラさんが来るよ!」の一言で、魔法のように大人しくしてくれるようになったらしい。
なかなかデキるトラさんだ。
萬里の浮遊生活は、というと頻度とリアル度が上がっている。
昼間掃除を終え、一息ついたところで酷い眠気に襲われソファに横になった。
その瞬間、明らかに家ではない場所に萬里は居る。
どこなのか?
なぜなのか?
何もわからないが『家に帰りたい!』と思った瞬間、家の中のソファで横たわる自分の姿を見下ろしている。
中身が出てる感覚をリアルにハッキリと中身側(幽体)の意識で感じていた。
これまでの浮遊の際の意識は、肉体の方の意識でしかなかった。
よくよく考えると、この目線は子供の頃から何度も体験していたぞ?!
これが『THE浮遊なんだ!!!』と自覚した日だ。
身体に戻ろうとソファに横たわる自分の身体に、中身(幽体)を重ね合わせた。
目線は、実際の肉体目線と変わらない、だけどなぜだか肉体の目が覚めない。
とにかく、ひどく動揺して焦り瀧虎の存在すら忘れていた。
上半身起こして、視界に入る自分の太ももを何度も叩いてみた。
だけど痛み感じないし、肉体の方の『手』自体は全く動いていない。
萬里『あれ?あれ?』
叩いたり足を持ち上げてみたり、つねってみたり、全てすり抜けてしまう。もう、戻れないのかもしれない・・・、周りには誰もいないし、一生目が開かないかもしれない
どうしよう((((;゚Д゚)))))))
怖くてどうしようもない『誰か助けて!!!』
手の届くところに携帯がある!
これで、H氏に電話をかけて・・・っと、この時点で萬里は地縛霊と同じ思考だ。
幽体なら、光の速さでH氏の所へ行ける事すらも分からないほどパニック。
↑
事前知識として、分かりきっていたはずな事だった。
とっさに手を伸ばしたけど、もちろん携帯も手をすり抜ける。
とりあえず、ボタンだけでも押せないものか?!
何度もチャレンジしてみたけどやっぱりダメ( ;´Д`)
『あぁ、このまま元に戻れないんじゃないだろうか・・・。』
こうなったら、ダメもとで最後の手段、H氏に念を飛ばしてみよう。
萬里『H氏!身体に戻れない!怖い!!助けてください!!!』
次の瞬間『パンッ!!!』という音と同時に、ビックリして目が覚めた。
萬里「やった~!身体に戻れた〜!目が覚めた〜!!」
どこから響いた音なのか?音に驚いたのと、身体に戻れないかもしれないという不安、怖さの余韻で心臓ドキドキしている。
もちろん、興奮気味にソッコーH氏へ電話した。
萬里「H氏!そんなこんなで大きな音で目が覚めたんですけど!!萬里が助け求めたの分かったんですか?!何かしてくれたんですか?」
H氏「ヘルプの声が聞こえたので、手を叩きましたよ。ホントは指パッチンでかっこよくキメたかったんですが、スカスカで音が出なかったんで両手でパンッ!っと。」
萬里「ありがとうございます!怖くてどうしようもなかった~!」
H氏「実際、そのまま肉体へ帰れなくなる事もあるんです。なので、私はいつも夜中の決まった時間に目覚ましが鳴るようにセットしてますよ。
大きな音で呼び戻されて、一度目が覚めるでしょ?!
一旦身体に戻さないと遠くへ行きすぎたりして、目が覚めなくなる事もあるので危険なんです。」
萬里「やっぱ、浮遊って怖いじゃないですか!そんなチビる話まで聞いて、それでもやっぱり私達はやらなきゃいけない事?」
H氏「そうですね、自分の意思ではどうにもならないので・・・。」
色々と注意事項が多いし、こんな事ホントに必要な事なんだろうか?と思う事ばかり。
これでふと思った、朝なかなか起きてこないので、起こしに行ったら布団の中で死んでいたという突然死、もしかしたらこれは浮遊の末に、身体に帰って来れなかった人かもしれない。
子供の頃、自分がどこに居るのかわからないくらい高い空を飛んで、これ以上上に行ったら帰れなくなるかもしれない。
と、
とっさに襲われた強い恐怖感、不安になったその気持ちは『この世に戻れなくなるかもしれない』という、この気持ちだったのかもしれない。
((((;゚Д゚)))))))
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