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【第二の人生】65の章:赴いた場所はお山の頂上

*登場人物*

  • 萬里→主婦なんですけどお役目持ってます。キツイ、たいがいキツイ。だけど、前世から今に続く見えない事を知る日は少し嬉しい。

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)実は腰が超悪い(笑)この人こそ気力で生きてると思う。


今日もH氏と色々話をしているうちに、
何か昔の事を思い出せそうな所や
行った方がいい場所などを聞いてみたい
という気になってきた。

自分の事くらい自分で思い出せない事はない
はず!

H氏は自分も行かなければと思いつつ
行けてない場所がいくつもあると言う。

その場所をいくつか聞いた中で
萬里も行きたい!と思った気になる場所があった。

そこは、
九州一円の龍神さん達の拠点となる地らしい。

H氏「川(河)や海にそれぞれ持ち場があって
龍神さん達はその場所を中心に動いています。
詰所みたいな感じとでもいいましょうか。
今現在も上空をたくさん飛んでますよ。」

萬里「うわぁ~、萬里もそういうの
視えたらいいのに~。」

H氏「圧巻ですもんね~。」

最近、龍神さんとの縁がある事も知ったし
とても興味がある。

とあるお山の山頂なので、
天候や季節によって辿りつける時と
スムーズに行けない時がある。

なので、比較的安定した天気で
H氏と萬里のタイミングが合う日に
連れて行ってもらうことにした。

当日、ひたすら長い山道を
山頂に向けて車走らせる、
到着したのは想像と違った木々に囲まれて
ひらけた広い駐車場
ここがそうなん?(´・ω・`)

『ん~、
なんかここ来たことあるような・・・。』

ここの冬は下界が雨なら
確実に雪が積もる山、
雪が積もると深くて
誰も足を踏み入れられないほど
普通の車では辿り着くこと自体が困難な場所。

だから、雪遊びをするには
貸切状態のとても楽しい場所。

そういえば、
10年くらい前に走り屋の従妹達と
遊びに来た場所だった!

まさかこんな形で再来するとは・・・。

気持ち的には
ここがゴールだと思ってたんだけど、
ここからは歩きで頂上を目指すそうだ。

え、どんだけ登るん?!
そんな心構えはできていない(;´д`)
でも、とにかく歩くしかないらしい
ひたすら山道の石の階段を歩く、
こんなところに誰が作ったんだ?!
てくらい長い(;´д`)

普段こんなに階段登らんし
休み休み行きたいのに、
腰が悪いはずのH氏は
スタスタと登って行く。

その姿を後ろから見て、
こりゃ絶対本人ではないぞ!?
とかなんとか思うほどの足取り。

H氏の後ろを「ゼェゼェ」言いつつ歩いた。

H氏「頂上はまだです。
もう一息がんばりましょう。」

すでに足はガクガクで
登れる自信ないんですけど・・・。

その山道の途中、
H氏が突然横を向き手を合わせた。

そこは、頑丈な網と鉄条網が
張り巡らされた柵の向こう側。

萬里「え?なんかあるんですか?」

H氏「よく見てください石像があるでしょ?
行者さんがいらっしゃいますよ。
この場所を拓いた人だったかな
私と同じように過酷な行をされてた方です。
『山伏』とも言われますね。」

そこには、大きな国の施設があり
そこが建てられた時に動かせなかったのか
敷地内に鎮座している。

しっかり手を合わせ、
「お邪魔します!」とご挨拶。

H氏「もう一息!がんばりましょう。
頂上は絶景ですよ。」

急な階段を最後に登ると、
本当に今まで見たことのない絶景。

佐賀県と福岡県が全部まとめて見渡せる。

これを見れるのなら、
がんばって来ようと思えるな~。

そして目の前には、
石で造られた『祠』が中心にあった。

屋根の先が尖り反っている
扉は鉄で開くことはできない、
なんともいえない神聖な空気。

もちろん、今ここには私達しかいない。

H氏「ここは山岳信仰の行者たちの聖地です。」

持参した御神酒と御塩と御米を備えた、
これもあらゆる場面で使う神聖な物だ。

こんな時だけは
萬里も龍神さんの声や姿を見たいな~と思う。

しばらく景色を眺め、
あちこちに散らばる大きな石達を
ひとつひとつ見て回った。

ただのでっかい石に見えるが
それぞれ元々は何かしらの
意味を持って置いてあったように見える。

いつからここにこの場所があったのか分からないが
石の祠以外はパッと見なんなのかわからない。

萬里はしゃがんで、しばらく石の祠を見ていた。

H氏は萬里の後ろに静かに立っている。

風が吹きざらしでとても寒い、
ある程度の滞在で駐車場へ降り
H氏の運転で山を下りることにした。

しかしこんな場所が近くにあったとは・・・。

昨今、色んな場所が
『スピリチュアルスポット』として町おこしに使われ
神聖で大事な場所が汚されている。

本当に分かる人なら礼儀を持って行って欲しい、
興味本位、自分が幸せになるために、
浄化してもらい、パワーを補充するために
訪れる事は自分たちの欲を落としていること
だという事に気付かなければいけない。

ただでさえ壊される自然、
人にとって必要な場所がどんどん失くなっていく
悲しさを知ってください。

それは、
見える物も見えない物も含めて。

お参りは自分のお願い事を
しにいくのではありません。

自然に感謝、
生かされていることに感謝、
縁を与えていただいた事に感謝、
ここに自分という人間が居る事を知ってもらい
ご縁をいただくべくごあいさつに出向き
今までの無事のお礼をし、
自己より他己の幸せを願いに行く、
という気持ちで萬里は行くようにしてる。

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