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【第三の人生】16の章:そりゃなんでも霊のせいにすりゃ楽よね

*登場人物*

  • 萬里→主婦でお役目持ちは、ただいま生きた人の対応中。なんか怖いんですけど・・・。

  • 相談者Kさん→萬里とは運命の出会いらしい。萬里の実家近所に在住の50代女性。長男さんが精神疾患で長いこと闘病中。


萬里「えっと、なんで霊が憑いてるって分かったんですか?」

Kさん「韓国人の霊能者を家に呼んで、見てもらった時にそう言われて、お札を家中に貼ってるんですけど、何も変わらなくてですね。
困っている時に、萬里さんの名前をずっと頭の中に囁かれて、この方に会えば何か解決するんじゃないかと思ったんです。」

萬里「韓国人?!有名な方なんですか?」

Kさん「そうみたいで、知り合いの紹介でお願いしたんです。」

萬里「そう言われたかもしれませんが、萬里が見る限りでは現時点では何も憑いてないですよ?」

Kさん「じゃ、なんで精神病が治らないんですか!?」

そんなん知らんがな( ;´Д`)

毎回思うが『何かが憑いてます!』という霊能者、それが分かるのなら、その場でなんとかしてあげればいいのに。
本物・偽物の見分け方として覚えておいて欲しい『憑いている』と言いながら、『自宅の窓に七日間お茶をあげなさい。』とか、『ウチのお札を持ちなさい(買いなさい)』とか『水行を一カ月やりなさい』とか、そして『居なくなったかどうか確認するのでまた来なさい』

こういう事を言う人は、もういっそ全部偽物だと思っていいい。
あとは水子の祟りとか、先祖の祟りも100%あり得ないから。
皆自分ではわからないし、対処できないと思いこんでるから、霊能者という人を頼る。

でも実際、その霊能者が死人の相手をしてるかといえば、ほとんどが生きた人間の相手しかしてないのが現状。
それに付随して、霊の存在をアピールし不安を煽りエンドレスな金儲けのタネにする。

昔、萬里が騙されて身体に術をかけられた悪坊主みたいなのなんか、ホント最悪よっ。

死人からしか得られない情報を持っているかいないか、それが分からなければ、とことん質問を投げ掛け自分が納得できるかどうかで判断した方がいいですよ。と萬里は言う。

本当に死人との対話ができる人なら、その場で確実に霊の対処ができるはず。

そして目の前に居ない遠くの相談者に対しても、きちんと対応できるのが本当だと思う。
それをやると金銭の受け取りが不可能になるので、ほとんどの霊能者と呼ばれる人はやっていないと思う。

あ、近頃はリモートも主流やし『遠隔』といえば、顔も知らない人を相手にすることもできるから、金銭の受け取りも仕組み化してやれるけどね。

しかし、それって相談者にとっては実感もないし、本当に何かが変わったのかも分からないことがほとんど。
『遠隔で対応した(してる・する)ので、代金を振り込んで下さい』という、実際何もしてなくてもお金が入るパターンもあるらしいよ。オレオレ詐欺よりタチが悪い。

それに簡単にお金をつぎ込む人達がいるのにもびっくりやけど、もっともらしいことが言えて、有名になればそんなことも可能になるのか?!

話を戻そう、
萬里「息子さんて、お幾つなんですか?」

Kさん「29になりました。」

萬里「どんな病名がついてるんですか?」

Kさん「一つじゃないんです。分裂症、多重人格、躁病、etc…。時々暴れだして、外に飛び出したりするので夫と取り押さえるのがやっとで、もうどうしていいか分からないんです。」

萬里「いつ頃から始まったんですか?」

Kさん「19の時にパソコンの専門学校に行って、友達と馴染めなくて学校に慣れないうちに症状が出始めて、結局辞めたんですけど、それからどんどん症状が悪くなって。就職もできず精神科のデイサービスとか自立支援の軽作業とかしてたんですけど、そっちもどうしても長続きしなくて。
三人兄弟の長男なんですけど、下の二人はしっかりし過ぎるくらいしてるんですけどね。
一番下はまだ高校生なので、そっちにも手がかかるんで、長男にばかり費やして凄く我慢させて申し訳ない気持ちもあるんです。
だから霊が憑いてるなら、祓ってもらえば少しは症状がよくなるんじゃないかと思って。」

萬里「専門学校は、どこに通ってたんですか?」

Kさん「○町の△△専門学校です。」

あ!!そこには心当たりがある

兵隊や落ち武者が出ると言う噂の建物!!
( ゚д゚)

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