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【第三の人生】19の章:恐怖に包まれる。これなんの時間?

*登場人物*

  • 萬里→主婦でお役目持ちは今また恐怖の中で訳の分からん話に付き合っている。怖ぇぇよぉォォォ・相談者Kさん→萬里の実家の近くに在住。萬里を探していたらしき人になっちゃってる( ;´Д`)もう声は完全におじさんです。

  • Kさん→相談に来られた中年女性

  • Kさん?→謎


Kさん?「お前がこれからやることはある男を探す事。この男がおまえの今後に大きな影響を及ぼす。そしてこの男はお前のやるべき事を助けていくのだ。」

前世での直近の弟子を探す事も萬里の役目の一つ。もしかして、その男がそうなのだろうか?

でも、やっぱりなんか素直に聞き入れられない。

萬里「それ絶対探さないといけないんですか?」

Kさん?「そう申しておるだろう。」

萬里「でもなんで、そんな大事なことを初対面のあなたが萬里に伝えなければならないんですか?」

Kさん?「わしは人々を救うべく活動をこれまで長いことしてきた。そして、その役をお前も引き継ぐ必要があるのだ。」

萬里「そんな大それたお役目が私に?」

萬里は先代さん(前世の自分)とじいちゃんの役目の引き継ぎだけで十分いっぱいいっぱいなんだよっ!

Kさん?「そうだ。おまえはまだ自分自身の事をよくわかっていない。わしが導いてあげよう、その覚悟はあるか?」

萬里「えっと、無いです!」

Kさん?「おう、あっさり言うたな。だがもう逃げられんぞ。」

萬里「はぁ?あのあなた様がどのような方なのか教えていただけませんか?」
話の内容が萬里のやってる事と全く関係の無い事でもないし、まんざら嘘ではないのかも?もしかしたらこの人は、萬里と同じ事していたスゴイ人なのかもしれないとジワジワ思えてきた。
実はもう半分信じてる。

Kさん?「わしが生きておった頃、まだ世はわしのような行いをする者を認めてはいなかった。わしは人々のために生きておったが、人は頼るだけ頼って自分達の都合でわしを切り捨てた。わしは命を絶たれたが、後世の命にそれを託した。その者がす・・・す・・・す、なんだったかな?」

萬里「え?『す』?なんですか?」

Kさん?「人の名だが、どうも思い出せん。」

萬里「『す』なんとかさんみたいな?」

その一番肝心なとこ忘れるか?!

Kさん?「そうだ、頭に『す』が付いておったが・・・。」

萬里「それは、鈴木さんとか須藤さんとかそんな感じですか?」

Kさん?「まぁ、姓ではあるが名かもしれない。」

なんだこの展開!?さっきまで神のような口ぶりだったのに、急にボケをかまし始めた。

萬里「曖昧で分かりづらいんですけど、大事な事ならしっかり思い出して下さいよ!」

ツッコミを入れてみる。

Kさん?「す・・・す・・・す。」

追い込まれたのか、Kさんの身体が揺れ始めた。始終目はつぶっている。そして、さっきまで感じていた男性の気配はもうない。Kさんの身体は座ったまま、次第に円をかきはじめた。

なんだか『オ○ム真理教』の教祖の姿を思い出させる。

萬里「あの、名前は話しながら思い出してもらえばいいんですけど、萬里とあなたは元々どういう関係があるんですか?」

Kさん?「特に血の繋がりも縁もないが、わしが死んだあと知り合った者から頼まれたのだ。」

もしかしたら、本当に何かしら意味のあることかもしれない。という気持ちはあるけど、ハッキリと確信を突くような内容もなく、納得する事もない。

H氏との曖昧な会話もしっくりしないことが多いが、それよりも納得度が低い。そしてもうKさんから男性の気配は感じられないのに、口調はずっと同じでおじさんの声だ。

あ~言えばこう言う、生きた人間の対応を始めた頃のやり取りのようなイライラも若干ありつつ、どんどんエスカレートしていくKさんの身の動きに恐怖感は増すばかり。

『そういえばH氏はどうしたんだよ!?』とふと思い出し、すぐにでも返事が欲しくて怖いし、どうしていいか分からんし、早く助けて欲しくて、今度はこっそり電話をかけた。

萬里「かくかくしかじか、そんな意味不明のやり取りが、一時間近く続いてるんですけど!!終わりが見えなくて怖いんですけど!!!」

( ;´Д`)

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