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【救助・YFD備忘録】三連梯子・中落とは?

【救助】三連梯子の中落ちってなに??

こんにちは!
消防人・防災人に向けて情報発信を行うアカウント『よろずFD』を運営している管理者です。

今回は当アカウントのコミュニティYFD(現役消防士専用チャット)で話題になった中落ちについて備忘録を書いていきます。

□中落ちとは?

「中落ち」とは三連梯子を利用しているときに発生する可能性がある事故の一つです。
引き綱を結着していても三連梯子の2連目が落下することを指します。
別な言い方だと「スライド落下」、「中抜け」とも呼ばれています。

□中落ちの原因

中落ちの原因は三連梯子の「3連目」を全伸ていせずに「2連目」を伸ていする(2連目と3連目が重なっている状態で伸ていする)ことで発生します。

通常、はしご伸梯時、引綱を引いた時に、3連目→2連目の順にはしごが伸びていきます。
これはあくまで引綱は3連目と繋がっていて、3連目が全伸梯してそのフレームに2連目が引っかかって伸びるためです。
なので2連目自体には引綱は掛かっておらず素通しの状態です。

はしごの長さを決め引綱を結着すれば、引綱の長さが決まりますので繋がってる3連目の長さも決まります。ということで第二掛金が外れても3連目は引綱によって落下しません。

ところが2連目は引綱と繋がってなく、あくまで第一掛金で止まってるだけなので、第一掛金が外れた場合、3連目の下フレームまでの長さ分(2連目、3連目が重なってる分)だけ落下します。

ということで、はしご伸梯後、移動させたり、2連目が浮くような動きは注意が必要かと思います。

□中落の発生場面

①梯の3連目を持ち上げるような操作をした場合
②引綱に何らかの理由でテンションがかかった場合
③その他理由で2連目の掛金が外れた場合

例えば梯子の位置修正やホースの結着後の急激な動きによる上方向のずれなどで発生の危険があります。

□中落を防ぐには?

中落ちを防ぐための対策を考えましょう!

>適切に梯子を利用する

・高さ調整は三連目以上の場合は三連目を全伸ていしてから調整をする
・位置調整時は掛け金を必ず確認する

>新規改良構造の三連梯子の導入

新規伸縮式三連はしご(KHRF,KHA)などを導入する。

従来の構造及び機能等の異なる新製品のチタン製、アルミ製三連はしごは、活動等の妨げとなる滑車及び引綱をはしご本体の裏側に取り付け、伸縮時にははしごの昇降面の裏側より伸縮梯操作を行い、従来の各連に通された引綱による昇降を改善し、引綱に変わる接続されたワイヤーロープに連動により中段二段目と上段三段目が同時に伸縮梯する仕組みになっている。また接続されたワイヤーロープの利点として、各連がワイヤーロープに吊られた状態になるので、伸ていしたはしごのてい体を移動する際に、誤って中段二段目が降下する危険性が無い。

消防用積載梯子取扱説明書

>現状梯子の改良

三連はしごの改良について 彦根市消防本部(滋賀)
少しの工夫で中落ちを防ぐことができます。

□まとめ

事故を起こさないために
・高さ調整は3連目で行う。
・位置調整をしたあとに掛け金が外れていないかチェックをする。
・中落ちがしない梯子の導入、改良をする。

□もっと知りたい

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