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次世代ZEH+の小屋を建てる ④どんなライフスタイルを実現したいのか?

自宅のエネルギー消費量を試算する上で、どんなライフスタイルを実現したいのかを具体的に想定するのはとても重要です。

私は環境省が行っているうちエコ診断の診断士もさせて頂いていますが、本当に100人100様のライフスタイルがあり、それに伴ってエネルギー消費量が全く違ってくるというのを目の当たりにしてきました。

・うちは電気代が安いからエコだと思っていたけど、車のガソリン代が普通より多いのでトータルでは平均以下だった
・在宅ワークで家にいる時間が増えて、消費量が増えたと思ってけど、結果は逆だった(ちゃんと家にいるからスイッチのON/OFFを適正にコントロールできていた)
・1人暮らしなのに全館暖冷房システムを使っていて光熱費が高い

いろんな受診者の方の生活を垣間見させて頂き、私の"エネルギー観"が養われ、どうしたら適切に省エネできるのか?を学んでこられたということは言うまでもありません。これまで診断させてくださった皆様に改めて感謝致します。

で、私の"エネルギー観"がどんなものなのか、参考のためにご紹介します。

光熱費を限りなく0にしたい

ここで言う「光熱費」は
・電気代
・ガス代
・灯油代
のことです。水道は川の水を汲んで、排水も宅内でどうにかしない限り0円にはできないので除外しています。「水道光熱費」ではなく、あくまで「光熱費」です。

そして、当初はオール電化にしつつオフグリッドして、基本料金も0円にし、本当の意味で「0円」にしようと思っていました(なにせ年金支給額7万円ちょっとなので)。

この段階では車を所有しようと思っておらず、使うとしても電動アシスト自転車を と思っていたので、蓄電システムはアップローラージャパンのものを検討していました。このシステムはオフグリッドが可能で、系統電力に接続していなくても動かすことが出来ました。

しかし、大分を訪れた際に佐賀関まで釣りに出かけたところ
メチャメチャ釣れる。
西大分港や別府湾では想像できないぐらい釣れる。
ということが分かってしまい、佐賀関まで行くために車が欲しくなってしまったのです。
(ここで初めて登場しましたが、建築地は大分県別府市です)

車が欲しくなってしまった

で、ちょうどその頃日産と三菱が共同開発した軽EVが登場し、補助金を使えば普通車と同じくらいの金額でEVが買えるようになったので、自動車を買うということが視野に入ってきました。

そして、どうせここまでやるならV2Hにして、EVにも充電できれば、蓄電池以上に蓄電できるようになり、安心も担保できる。
発電量・走行可能距離を試算しても、冬以外は佐賀関に行ける。

そういうわけでEVを購入し、V2Hも設置するという案にバージョンアップしました。

バカバカしいと思われるかもしれないけど、
真剣に佐賀関まで釣りに行けるかを試算して太陽光パネルの量(それに伴う建築面積)を決定した

ここで登場するのがニチコンのトライブリッド蓄電システム
ハイブリッド蓄電システムは、パワコン1台で太陽光と蓄電を制御できるというものですが、ニチコンのトライブリッドはさらにV2Hも制御できるというもの。

こういうシステムって難解だし、増やせば増やすだけ機器代も工事費もかかります。ニチコンのトライブリッド蓄電システムはなんともシンプル、そして省スペースというところも決め手になりました。

これ全然私は未知の世界だったのですが、工務店さんがこういうのにメチャメチャ詳しい設備屋さんを紹介くださり、この提案をしてもらいました。
ナイス調査能力。

で、ひとつネックになったのが、このトライブリッドシステムを動かすためには、系統電力に繋がなければいけない。オフグリッドはできない。ということです。
これは仕方のないことですし、実際繋いだとしても起動する時の僅かな電力だけしか使わないので、日本全体の省エネを考えたときにはトライブリッドにしてEVを使おう。それで自動車までゼロエネにしようという結論に達しました。

ちなみに基本料金がかかってしまう問題は、LOOPでんきと契約することで解消できそうです。(LOOPでんきは基本料金が0円です。使った分だけ払えばOK)

家で仕事もする

釣り以外のライフスタイルといえば、やはりこれが大きいです。今も在宅で仕事をしていますが、今後もこのスタイルは変わらない予定。
そうなると日中に使う電力も必要。ということで実際どれだけエネルギーを使うのか、建築研究所のエネルギー消費性能計算プログラムでは計算できない"本当の使用量"をはじき出す必要がありました。

これを作るためにルーターなどはワットチェッカーで実際の消費量を計測しました
この表パソコンが抜けてます

お風呂はジモ泉

建物自体の計画の前に、そもそもどこに建築するか問題がありますが、これもエネルギーに関連しています。

大分県別府市にした理由はその圧倒的な温泉の数です。
旅行で行くような温泉ではなく、市民が日常使いする温泉が100以上あり、自治会に加盟すればかなり格安で入ることができます。(安すぎるから外の人には言えないと地元のオバちゃんが言うので、実際いくらなのかは伏せておきます)

埼玉から大分に移住するということを友人・知人に言うと、必ず「何で大分?!」とびっくりされますが、一番大きいのはこれですね・・・

もちろん給湯エネルギーを減らしたいという以上に、毎日温泉入れたらシアワセ~という方が大きいのですが。

まとめると、釣りがしたくて光熱費0にしたくて温泉に入りたい

これを実現するというのが私のエネルギー観でした。
自分の生活や志向とエネルギーを繋げるというのはあまりやらないことかもしれませんが、少し捻って考えるのも楽しいものです。

エンジニアっぽい男性はこの手の話好きそうですね・・・
女子がこういう話するのは珍しいと思われるかもしれませんが、
うちエコ診断の受診者さんは8割女性です(服部調べ)。

つまりどちらも、最終的には消費エネルギーを減らしたいと思っている部分があるのではないでしょうか。

雑談でも真剣な相談でも、光熱費とかエネルギーの話がしたい!という方はForward to 1985 energy lifeにうちエコ診断お申し込み下さいね。

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