シングルマザーの方々を支援する、新たな採用制度【代表よもやま話⑨】
いらっしゃいませ！
養老乃瀧株式会社代表・矢満田敏之（やまだ・としゆき）のコラム。
前回、1974年から続いている当社独自の採用制度の「学生社員制度」についてお話しました。今回は、この制度にプラスする形でつくった、新たな社員採用制度について語ります。
ぜひ、最後まで読んでみてください！
■「学生社員制度」に取り組んできた、養老乃瀧グループならではの仕組み。
今回は、シングルマザーの方々に向けた就業支援策「働くママ笑顔応援プロジェクト」について、お話させていただきます。
まったく新しい取り組みのきっかけは往々にして、社外のさまざまな方とのご縁だったりします。今回の新しい制度もそうでした。
珍しい「学生社員制度」に長年取り組んできた当社ならば、新たな採用の仕組みをつくれるのではないか。
そんな期待を寄せていただき、ある方を介してつながったのが「一般社団法人日本シングルマザー支援協会」さんでした。同協会は、シングルマザーとそのお子さんに笑顔で毎日を過ごしてもらうため、生活の安定化に向けた支援を行っておられます。
■「働くママ笑顔応援プロジェクト」の支援内容。
協会の方からお話をうかがい、シングルマザーの方々について、新たな認識と知見を得ることができました。
最も大きな気づきが、シングルマザーであるが故のさまざまな制約によって、恵まれた能力をフルに発揮できていない方が多くいらっしゃる、という現実でした。
それならば、そういった方々を応援する仕組みをつくれないか。こちらが環境を整えることで優秀な方を採用できれば、当社としても願ったり叶ったり。お互いにメリットを生み出すことができるのではないか。
そう考え、この３月にスタートさせたのが「働くママ笑顔応援プロジェクト」という制度です。
制度において、具体的には以下の11項目を整備しました。
①正社員雇用、時短勤務が可能。
フルタイム勤務の正社員に加え、1日4〜7時間の時短勤務にも対応（原則、残業なし）。賞与年2回支給、福利厚生は正社員と同じ。昼間勤務の店舗もあり、子育てしながらも働きやすい環境を提供。
②子ども向け料理教室の開催
子どもの自立を手助けするための料理教室を開催。お母さんがいなくてもご飯が作れるようになることを目指す。
③子どもの夕食持ち帰り／母親が勤務する店での夕食
お母さんが少しでも長い時間、安心して勤務できる環境作り。家で待つお母さんの夕食を店がつくり、帰宅時すぐに食べられるようにする。もしくは自宅が勤務店から近い場合、子どもが店に来て食事ができる。食事は低価格で提供。
④家族寮の準備
シングルマザーは賃貸借契約締結が難しい面があるため、養老乃瀧グループが物件を社員寮として借り入れ対象者に賃貸する。家賃を会社が一部負担。※負担額は上限あり
⑤独立プログラム
将来、ご自身で開業を考えている方向けに、ノウハウが学べるプログラムを提供する。
例）ホール業務に関する考え方・調理の基礎と具体的な方法・店舗開業の準備や進め方・経営者として知っておくべき法律や経理、管理業務全般 など⑥独立支援制度
加盟店として独立する場合に、加盟料の一部もしくは全額免除。
⑦座談会・食事会を開催
日本シングルマザー支援協会による「MESプログラム」の一環として、協会会員に「知る機会」を提供。また、入社者には、定着支援として、「マインドフォローの機会」を提供。
⑧財形貯蓄制度
会社指定の財形貯蓄を行った場合、毎月の積立額や貯蓄額に応じて年に一度奨励金を支給する制度の利用が可能。
⑨学生社員制度
経済的な理由で進学の道が閉ざされている高校生の卒業後を支援。
例）正社員雇用・貸付制度有・入寮 など
⑩子どもと本部スタッフの連絡経路確立
子どもの見守りとして、SNSなどを通じて、本部スタッフと就職した方のお子さんが連絡を取りやすい仕組みを作り、安心して働ける環境作りを行う。⑪ホール／キッチン希望制度
「接客が苦手だから調理がしたい」「調理は苦手だから接客がしたい」というように、希望に沿う形で勤務できるようにする。
※こちらもぜひ、チェックしてみてください。
■「KIDSスマイルクッキングスクール」開催。
そして３月27日、制度のスタートに先がけ、養老乃瀧株式会社池袋本社にて、②の子ども向け料理教室をスタートさせました。
その名も「KIDSスマイルクッキングスクール」。
子どもが自分でご飯をつくれればお母さんの負担が大幅に減りますし、子ども自身にとっても多くのメリットがあります。今回は、集まってもらった小学生の子ども達にカレーをつくってもらい、お母さんと一緒に試食してもらいました。
「自分で初めて料理をした」というある女の子は、自分でつくった料理を試食しながら「おいしい」と満足げに話してくれました。料理をつくること、そして食事することの楽しさを、少しでも感じてもらえたらうれしいです。
こういった取り組みを定期的に開催し、これからも「笑顔が集う場所」をつくり続けたいと思います。
（終わり）
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