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よりそい方は、データだけ見ててもわからないって話|雑記

こんにちは、よりそう広報のタカダです!
最近急に冷え込みましたが、皆さん体調にお変わりないですか?私は10月の頭に発熱してしまい、人生で初めてPCR検査を受けました(陰性だったのでご心配なく!)今年はインフルエンザの流行も予想されています。緊急事態宣言等は解除されましたが、健康第一で行きましょうね。

さて、最近すっかり更新がご無沙汰になってしまっていたのは調査リリースを出す準備をしているからです。一人で調査・分析からやっているうえ、同僚から「あのデータも欲しい」「このデータも欲しい」とリクエストをもらってつい頑張ってしまうのでどうしてもスピードが遅くなってしまいます。
でも、これまであまり語られてこなかった側面でお葬式や終活を知ることができるデータが出てきたので、なるべく早く世の中に出したいと思っています!
完成したらこの場でご紹介もできればと思っているので、ちょっとだけ楽しみにしていてもらえると嬉しいです。

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いつもお葬式や終活に関する情報を世の中にお伝えしようと活動している私なのですが、入社以来の悩みは「現場の知識が不足していること」。
もちろんお葬式の見学や葬儀社さんへのヒアリングは何度も行ってきているのですが、生業にされている皆さんからすれば鼻で笑っちゃうレベルなんだと思います。
弊社はお葬式のプランを提供していますが、お葬式を現場で執り行ってくださるのは葬儀社さんなので、ご家族の声やご要望をなかなか生身で感じ取りにくいことは否めません。
その分お葬式や終活に関する記事を見つけたら欠かさず読んだり、弊社に頂くお客さまからの声をできる限り読んだりとキャッチアップはしているのですが、十分かといわれると正直自信はありません……。

葬儀ホールや斎場に伺うと、故人さま一人ひとりにご遺族さまがいらっしゃり、ご遺族さまが自分たちらしく故人さまをお見送りするために精一杯ご準備されている様子がリアルに伝わってきます。
IT企業の良くないクセで、ついデータ分析的な目線でいろんなことを考えがちなのですが、本当に目を向けるべきはご遺族さまの表情やしぐさ、葬儀社さんとのやりとり一つひとつ、そしてご遺族さまごとに抱えたバックグラウンドなのですよね。

データからは、いろんなことの「平均」や「傾向」がわかります。平均寿命や年間死亡者数の統計はもちろん、「一般的には子供が親のお葬式をあげることがほとんどなので、ご依頼は40代から60代が多い」とか「若い人は終活に取り組む率が低い」とか、大まかな傾向を《効率よく》つかんで次の動きを考えるのにこれほどいい存在はないでしょう。
けど、生身のご遺族さまがすべてデータに当てはまるか?と言われたら、それはもちろんNOです。20代で親御さんを亡くして依頼する方もいれば、ご友人のお葬式でお問合せを下さる方だっています。深く絆を深めた故人さまとのお別れで胸が張り裂けそうな方がいれば、関係が決裂した親御さんのお葬式をなるべく簡素に済ませたいお子さんだっています。

データや情報を取り扱ううえで一番怖いことは「決めつけ」だ、と私は思います。
データでご利用者さまのことを分かった《つもり》になったとして、その情報だけをもとにサービスを提供し続けていても、サービスが画一的になってしまうことで高い満足感を得られる人は減ってしまうでしょう。
ご遺族さまと故人さまの関係性も、故人さまの人間関係も、財政状況も、すべてが異なるからです。
たとえば故人さまを華やかに送り出したい方に対して、最近はお葬式に低価格を望む人ばかりだからと「質素で低価格なお葬式はいかがですか?」と決めつけてご提案したら当たり前のように断られますよね。(もちろんその逆もあり得ます)
特に最近は感染症のこともあり、費用はもちろん規模や参列者数、儀式の回数も《選択できる》ようになってきました。
最近よく聞かれる「多様性」という言葉は、お葬式にも当てはまる時代になりつつあります。

私たちが掲げている「よりそう」って、そうしたデータだけでは見えない多様なご要望にフレキシブルに合わせられることなんだと思うんです。
そして、たぶんそれはデータを見ているだけでは叶いません。ちゃんと現場に出てご遺族さまや参列者さま、葬儀社さまの動向を一つひとつ目に焼き付けて、「できていないところにどう対処していくべきなんだろうか」を積み重ねたところに到達点はあるのだと思います。

それは広報だって同じで、たくさん現場に出て初めて見えてくる課題感があります。納得のいくお式を挙げてもらうために、何が必要なのか?一つのお葬式から見えてくる「弊社が社会の役に立っている部分」って何なのか?その答えはデータの中ではなく現場にあるな、というのは痛感します。

「コロナだから」と気分まで引きこもりがちな自分を奮い立たせて、また現場に足を運ばねばな……と思うタカダなのでした。

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