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大きな変化

小さな変化を何度も何度も迎えて。ここにきて、それが大きな変化へとなっている。
今までふらふらになりながら、薄い目をこじ開けて半分眠りながら歩いていたのが、なんと…歩くことを、散歩を楽しめるようになってきたのだ…!ちょっとこっちの道に寄ってみようかなと、寄り道までする余裕が出てきたのだ。これは、ほんとうに驚きだった。ふらふらと帰り道が遠く感じる、もうこれ以上一歩も歩けないと座り込んで休んだり、バスに乗ることもあった。雨の日も風の日もふらふらで歩いた。泣きながら、音楽を支えに歩くこともあった。歩くことで、どんなにゆっくりでも一歩一歩、歩みを止めなければ道は繋がっているんだ。道は続いているんだ。地続き。そう感じることが出来た道。ものすごく遠く感じていたその距離が、今までよりも近く感じた。昨日も、今日も歩いたのだけれど、感覚的な体感が前よりも近いと感じた。あれ、こんなに近かったっけ?って思う。体の疲れもまだ余裕があって、ふらふら倒れそうになりながら、何度も休みながら歩いていた日々を思うとびっくりだ。驚き。あまりの違いにびっくりしてしまう。寄り道したときに、ちょっとした高台になっていて階段を登って行ったら、見晴らしが良くて空が近くなって夕暮れの空が曇りの雲の間から光が差して綺麗だった。街を一望できる高台、好きだ。ああ、ここに暮らしがあるんだなって。人間の呼吸というか、存在を感じるから好きなのかもしれない。近くのお家からラジオの音が聴こえてきて。もう夏のように暑くなってきているから、夏の気配を感じて心が和んだ。おじいちゃんち、おばあちゃんちを思い出した。
体の感覚があまりに今までと違っていて驚くことばかりだ。お散歩を楽しむことができるようになってきて、嬉しい。景色を見ながら歩くことが好きな自分を思い出してきた。たぶん小学生中学生以来かも。寝たきりと療養生活の7年はほとんど家圏内だったから、これから色々なところに行けるようになるかな。なるよね!なる!靖子ちゃんのライブの遠征に行くという夢を実現させたい。歩いて、もっと自分が住む町のことを知りたい。お花畑に行きたい。体力つけて、歩くの続けてたら、もっと行ける場所が増えると思う。信じて、がんばろう。昨日と今日と外に出れたことがまずすごいことなのだ。ありがとう。私の体と心。一緒に歩いていこうね。もう置いていかないから。

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