見出し画像

宇治、ひとり旅。 - お茶編 -

宇治でひとり、まったり旅。
朝の坐禅体験を終え、せっかくだからと『平等院』のあるエリアまで足を伸ばしてみる。

▼ 坐禅体験についてのnote

わたしは『平等院』が好きだ。
これまでに3回ほど訪れたことがある。

平安時代の空気を感じると言ったらおこがましいが、わたしにとって自然と心が穏やかになれる場所なのだ。

「なんとなく、心地よい気持ちになれるんだよなぁ。」

そんな抽象的な感情で、この地を訪れたくなってしまう。

また、『平等院』の境内にある茶房『藤花』でいただくお茶が好きなのも、ここに来たくなる一因かもしれない。

しかし、この日は観光客でとても賑わっていた。
人混みのなかではゆっくりできないからと拝観をあきらめ、落ち着いてお茶ができる所を求め周辺を散策してみる。

気の向くままに歩いていくと、目のまえに『宇治観光センター』の文字が見えた。
ここなら何か見つかるかもしれない!

中にはたくさんのパンフレットが並んでおり、その中から良さそうな「お茶室」の紹介を発見した。

センターの方にお茶室への行きかたを尋ねると、なんとここの隣にあるとのこと。
そして料金はこのセンターで支払うらしい。
これも何かのご縁、そこでお茶をいただいてみることに。

そこは、平等院の鳳凰堂に相対していることから『対鳳庵』と名付けられた市営のお茶室だった。

実際に目のまでお点前をしていただけるとのこと。
またパンフレットには、「作法をまったく知らなくても大丈夫です。お気軽にお越しください。」と記載があり、初心者のわたしでも、「行ってみよう!」と思えるお茶室だった。

『対鳳庵』

お茶室にはわたしのほかに、ひと組のご夫婦がいらっしゃり、3人でお茶をいただくことに。

お茶をいただく前に、まずはお菓子をいただいた。
ちょうど今朝に行った『琴坂』の初紅葉(はつもみじ)をモチーフにした上生菓子だった。
ご縁というのは実におもしろい。

初紅葉のきんとん

実際に目のまえでお茶を点ててくださる様子が、とても美しく、手のしなやかな運びや、ひとつひとつの仕草が丁寧なその様にうっとりと見惚れてしまうほどだった。

お抹茶はとても香りだかく、口のなかでほろ苦さと深みがグッと広がる。
緊張しながらも、丁寧に点てていただいたそのお茶に感謝をしながらズズッと飲み干した。

お茶をいただいたあとは、お茶碗について、掛け軸について、お花についてなど、気になることを次々と質問させていただけた。

一緒にお茶をいただいたご夫婦も気さくに話しかけてくださり、宇治のおすすめスポットを教えてもらったりもした。

このお茶室での経験を振り返ると、「ひとりだからめぐり会えた」ことばかり。

ひとりだからこそノープランでこのお茶室に出会えたし、ひとりだったからこそお茶室でいろいろと話しかけてもらえた。

いま一番習ってみたいお稽古が「茶道」だ。
そんな興味をさらに深めてくれたこのお茶室での経験。

たった1時間くらいの出来事だったけど、とても印象深く、新しいことに出会えた貴重なじかんとなった。


いつも読んでいただきありがとうございます☆