「話をきいてほしいだけなんだ」と、言うことにした
ここ数日、夫に対して「あ、もう何も話したくないや」と、苛立つことがたびたびあった。
「もう、いい」と私が会話を一方的に中断すると、(当たり前だけど)なんとも気まずい空気。
けれども、うちには小さな子どもが3人もいるもんだから、「こらぁ!」とか「静かにしなさぁぁい!!」とか、わちゃわちゃしているうちに、夫とはいつも通りの関係に戻っている。
、、ただ、お互い不完全燃焼な気持ちはぷすぷすと抱いたままで。
「あ"あ"あ"~~」と、あとになってふたりの会話を悶々と振りかえっては、「あのとき、私はなんて伝えればよかったんだろう」「夫に何を言ってもらいたかったんだろう」と、考えこんでしまう。
たとえば、先日。こんなことがあった。
* * *
会社から帰宅した夫とは、毎日、その日の出来事を取りとめもなく話している。
最近は、夫は赤ちゃんの昼間の様子が気になるようだし、私自身も、赤ちゃんがずっとグズグズしていた日には、大変だった話を聞いてもらいたい。
この日は、開口一番で「赤ちゃんがお昼寝しなかったから、疲れたぁ。ふんがふんが言って泣いていたから、ずっと抱っこしてて、腰痛いよ~」と、愚痴ってしまった。
すると。
「ふんがふんが?それって鼻詰まってるよ」
「しっかり奥の詰まりを鼻吸い機でとると、鼻呼吸できてよく寝るから」
「あと、この子はおくるみでしっかり包むと落ち着くみたい」
と夫が答えた。
自身も2ヶ月間の育休を取り、赤ちゃん育児を担ってきた彼は、きわめて的確な「泣き止ませる方法」についてのアドバイスをくれる。
たしかに、夫のほうが子どもの泣く理由の目星をつけることが上手く、泣き止ませが得意なんだけど。
「・・・もう、いいよ」
そう、言葉を続ける夫を遮ってしまった。
* * *
私は「もう、いい」と、理由も言わずに不機嫌をまき散らす自分自身がキライだ。
でも、たまに無性に腹がたち、夫に対してそういう態度をとってしまうことがある。
ただ、他の人にはさすがに自制してやらないから、どこかで「夫には何を言っても(しても)許してもらえる」という甘えがあるのだと思う。
だけど、夫にとっては、たまったもんじゃないよなぁ。いきなりシャッターをガラガラガシャーーンと閉じられてもって感じだよね。
ただただ、私の悩みを一緒に解決しようとしただけなのにね。
あとから、冷静になって振りかえると。
私は、夫の言葉に「泣き続ける赤ちゃんに、試行錯誤した私の一日」が否定されたような気持になったのかもしれない(鼻吸いだって、おくるみだって、やり方はまずくても、ひととおり試した)。
もちろん、夫にはそんなつもりはないって分かっている。
これは、私の受け取りかたの問題。
だからこそ、これからはキチンと伝えたい。
「ただただ話を聞いてほしい。今日あったつらいこと、今日感じた不安なことについて、ただただ傍で話を聞いてほしい。それだけで十分だから」
そっと、気持ちを吐き出させてほしい。アドバイスや励ましはいらない。
そういう時だってあるから。
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