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愛しのセブンティーン。

11月始めくらいからずっと飼い猫の調子が良くなかった。
近所の動物病院で診てもらったり
夜間に救命に駆け込んだりもして。
検査もしたりお薬なんかも飲ませたりしたけど
それでも良くならず。
私の気持ちは、
どうにかしなきゃと思いつつ落ち込むばっかりで。
もしかしたら癌の可能性もある、
なんて言われたら
もうどうしたらいいのかわかんないじゃん。

「怖がらせるつもりはないんだけど、
もしもの場合は延命治療を望みますか?」

なんて救命で言われて、
“いや当たり前でしょ!”
って気持ちと
“余計苦しむだけなのかもしれない、しないほうがいいのかも”
わからなくて
病院の人も忙しいだろうにしばらく答えられなかった。


まだ私が東京で大学生だったころに
猫の里親を探していた人から譲り受けた。
普段あんまり鳴かないくせに
私の姿が1日以上見えないと声を枯らすくらい鳴いて探しまくる
この愛しいの塊は今年で約17才になった。
正確な年齢も誕生日も実はよくわからない。
だいたい、17才だ。
私の大好きな作家である村山由佳の愛猫も17才で、よく
「ピッチピッチのセブンティーン」って紹介してたなあ。
“猫がいなけりゃ息もできない” 
まさに私も同じタイプの人間だ、
しぬほど猫が好きだ。

初めて猫に触れたのは5才のときだったと思う。
母の知り合いが子猫の譲り先を探してて
2匹が我が家にやって来た。
ミーコとプータロウって名前は母が付けた。
フワッフワであったかくて、
ぬいぐるみの比じゃない、
こんな手触りのいいものがこの世にあったのかと
びっくりしたことは今でも覚えてる。
そこから私はずっと猫派だ。
実家は田舎だったため完全の家猫とはいかず
隙をみて外に出たりドアを自分で開けたりして外の世界を楽しんでた。
ネズミ捕って来たり鳥捕って来たりして
母は時々絶叫してたっけ。
ミーコが産んだ子供や
プーがどっかから連れてきた野良猫も飼ったりもした。
のびのび生きてた反面、やつらは寿命も短かった。

よく私はこの愛しいの塊に
“長生きするんだよ” って言ってる。
長生きして、
いづれは猫又になって私の側にずっといてもらうんだ。
猫又になればきっとお喋りだっててきる。
でも17才は、まだちょっと足りないね?


また何度か動物病院で検査をしてもらった。
超音波検査で、癌ではないことがわかった。
血液検査や尿検査も再度やってもらったら
病名も分かった。
とりあえずお薬で治せるものだった。
色んなことを頭で考えたし
それがなんにも意味ない事は分かってたけど
気分を切りかえようとしてもどうしても最初に戻ってしまう。
私が思い悩んだって愛しいの塊は苦しいばっかりで
助けてあげられなかったの辛かったなあ。
でも本当によかった、大事にならなくてよかった。
元気になっていこうね。
これからも元気に生きて、生きて、
猫又になってね。

今年のクリスマスが悲しくならずに済んだ。
あー、よかった。
でも17才、なにが起こるかわからない年齢だ。
とりあえず、今日も可愛いね、大好きよ。
いっぱい言うからね!!!!!!

愛しすぎるだろ!!!!!!!!!!!!!!






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