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日常のこと

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日記のようなもの。気持ちの落とし物BOX。
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記事一覧

「結婚しよう」

気づいたら結婚することになっていた。 とはいえ、いまは婚約段階。しかも指輪も同棲もまだ。…

依
1か月前
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春は嫌いだ

昨日の鬱が嘘のように、今は洗いたてふわふわの枕に上機嫌で頭を預けている。 昼間のうちにお…

依
5か月前
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一進一退、日進月歩

入社から2ヶ月が経とうとしている。 書店員として成長したか否かは不明だが、体は着実に成長し…

依
5か月前
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仕事帰りにメロンパンを買うような

仕事を始めて二週間が経った。 これまでの半年ほどの昼頃まで暢気に眠っていた暮らしが嘘のよ…

依
6か月前
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正しく母になりたい

夜、散歩をするとき、暗くて他人に見られないのをいいことに妊婦のふりをしている。下腹部のあ…

依
9か月前
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月とリンゴとコージーコーナー

同じ空間で、私は仕事、彼は勉強をしている。 「分かんない分かんない・・・うわぁ~~~」と悶絶…

依
11か月前
18

毒を以て愛と為す

理性の箍が外れる瞬間が同じだと嬉しい。 目が合った時の熱、肩に触れた時の微かな震え、背後に感じる衣擦れの気配。 些細な言動ひとつひとつに対する感度を高めると、むしろ繋がっているときよりも生々しい多幸感を覚える。 この感覚は最近身に付いた第六感だ。今後もさらに研ぎ澄ませていく所存。 ところで、私に恋人はいない。 過去のnoteの記事にそれらしい人物の存在を仄めかすことはあったけれど、一度も彼のことを恋人と明言していない。なぜなら単純に"恋人ではない"から。 じゃあどんな関係性

脳ミソがジャマだ

母親が死んだら、自動的に父親も死ぬことになるんだろう。 通帳管理も、ローンの手続きも、公…

依
1年前
17

幻にもならなかったいのち

浴槽に浮かぶ金魚を見つけても動じなくなって少女の終わり 「金魚」の比喩は宇佐美りん『かか…

依
1年前
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夏の終わりでもなんとか生きてるよ日記

日傘の似合う女の子になりたいと思っていたら夏が終わる音がした。焦る。 ていうか23ってもう…

依
1年前
15

愛するには言葉が足りない

相手のこういうところが好きとか、あの癖が可愛いとか、言いたいことは幾らでも見つかるけれど…

依
1年前
18

箱と田舎と変拍子

田舎は似合わないから都会に出なさい。 母にそう言われた。地元を嫌い、結婚を機に同じ県内の…

依
1年前
27

青いコンビニの鮭おにぎり

東武線の特急の車窓から見えるスカイツリーと荒川を目に焼き付ける。今日が最後だから。 卒業…

依
1年前
34

そうなんだ、で終わらない世界で私は生きたい

「あたし、左耳が聴こえないんだ。」 そう大学の友人に伝えたのは、昨年の金木犀が香る昼下がりだった。 7号館に併設されたテラス席に向かい合って座った私たちは、周りの学生たちの喧噪から隔絶された、水の中にいるような静寂の中に佇んでいた。 友人は私の言葉を聞いて一言、『そうなんだ』と言った。 今まで私が聴覚障害があることを伝えてきた人たちは皆、『そうなんだ、でも、そういうの気にしないし』と何に気を遣ったのかよく分からない返答をした。私は確かに、耳が片方聴こえないという事実を知っ