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ANGERSWING#52

「私はすごく音楽が大好きで、こうしてステージで表現することがすごく好きです。でも一度、ステージを諦めました。でもここに戻ってきたのはやっぱり音楽が好きだったし、もっと生きていきたいっていう欲望があったからです。これからはもっと好きなものを、自信を持って、欲望にもっと貪欲に突き進んでいきたいなと思っています。」

「音楽の力は本当に強いものだと思っているので、今日集まってくださった皆さんも本当に素敵な音楽を愛されている方々だと思います。皆さんの気持ちを、愛を大切にこれからも過ごしていってほしいです。またどこかで会える日を楽しみにしています。」

水花るり生誕祭『Lust for Life』 るりさんの言葉

ライブの撮影をしてきた。
その最後に水花のメンバー、るりさんが語った言葉が胸にささった。なので、引用してしまった。映像撮影をした人の特権をフル活用してしまっている。
近いうちに編集をするので、この言葉を語るるりさんの姿を見ていただけたらと思う。

わたしも再び舞台に立つことを諦めかけていた一人だったような気がする。
外側に向かっては強がって、虚勢を張って、内側ではすごく羨ましがって、でもどうしたら良いか分からなくて、もうこのままフェードアウトしていくのかななんて思っていた。

すごく狭い世界で、大きな世界から見たら小さな小さな力が大きな顔して、色々なものを無視しながら進んでいって。

どこの世界にもあるような話。

自分が表現したいものを好きに表現していいし、いくらでもトライしたっていい。
もちろんそこには見てくださる方がいて、一緒に作り上げていく仲間がいて、その中で自分の表現に対する責任は自分で取るという意識は大切にしていたいところだけど。これは自意識。

一方でその責任だって、一人で背負う必要も実はなくて、誰かと一緒に背負ったって大丈夫。相手の声を聞きながら、わたしだって肩を貸すし、わたしがしんどい時には肩を借りるかもしれない。チームだから。これは他者への意識。

そして、大事なのは欲だ。
やっぱり欲深い人は面白いし、惹きつけられる。
そこに他者への思いやりがあれば、なおのこと素敵だ。

るりさんの言葉には色んな想いが乗っかっていて、もちろんその中には思いやりもたくさん詰まっていた。

そういう人が作るものを、そういう人たちが集まっているチームを僕は見続けたいなと心から思うし、じゃあ自分はどうだろうって本当に思う。
欲はある。まあまあに欲がある。
もっと頑張れるのは思いやりだ。他者への思いやり。

思いやりって頑張るとかじゃないけど、ちょっと意識をすれば全然変わる。
感謝の言葉、柔らかさ、相手を想像すること。

自分に余裕がなくなるとすぐにそういうことを忘れてしまう。
だから今日のライブを撮影できたことが私にとってすごくありがたいことだったし、自分の作品に対する向き合い方、チームに対する向き合い方をもう一度立ち止まって見直す機会になった気がする。

すごく素敵なライブでした。

綺麗事だけでは物事進まないのかもしれないけど、綺麗事を誠実に丁寧にコツコツと積み重ねていくことが豊かさと彩りに満ちた創作に繋がるのでは、と思った。

そして忘れないこと。
忘れてもいいけど、思い出すこと。

欲と思いやりで良い作品にしたいヨ。

<日本劇団協議会主催>
日本の演劇人を育てるプロジェクト
新進劇団育成公演

劇団Q+
『ANGERSWING /
アンガーズウイング・アンガースウィング』
ー家族の庭、その香りは秘密をささやくー

脚本=弓月玲 原案・演出=柳本順也

◎日程
2024年7月3日(水)〜 7月7日(日)

【公演スケジュール】
7/3(水)W 19時~
7/4(木)S 19時~
7/5(金)W 14時~/S 19時~
7/6(土)S 13時~/W 18時~
7/7(日)W 12時30分~/S 16時30分~

【チケット】
前売一般 = 4,500円
当日一般 = 5,000円
U22= 3,000円

◎劇場
下北沢 駅前劇場

⋱チケット発売⋰
2024 年 5月 1日(水)予約受付開始!

●ご予約URL
https://act-pit.com/events/view/?eid=0kDlB28a

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