冥府の空
空には、何かの生き物のような、いっ時も同じ形を維持せず、ゆらゆらと動く、光の帯。
地上には、捻じ曲がり、強風に髪を吹き流されたような、貧弱な枝を付けている白樺の木。
地面は、根本もその先も見るからに寒々とした雪が覆う。
冥界があるとしたら、こんな風景ではなかろうか。
これは、ノルウエーのトルムソで撮影されたオーロラ。
オーロラは、太陽からの荷電粒子が地球の大気にあたり、大気が発光する現象だ。
これだけ大規模なオーラが発生するときは、磁気嵐が発生している時だ。
オーロラの緑色は酸素、紫は窒素の原子が発光している。
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