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呼吸・・・鼻の内側は勃起組織

鼻には単なる空気の出入り口以上の働きがある。

ところで、鼻には、一酸化窒素を混ぜた空気を肺に送る他にも、意外な働きがある。
これについて、書こう。

タントラ教典『シヴァ・スワローダヤ』には、1日を通しては他方の鼻孔が開いて息を吸い込み、もう片方の鼻孔が閉じる様子が書かれているという。

ある日は、右の鼻孔が目覚めととも起き太陽を迎え、またある日には左の鼻孔が目を覚まし満月に気づくとか。

この経典によると、こうしたリズムは毎月同じで、全人類に共有されているという。
われわれの体が宇宙やおたがいのリズムに合わせてバランスと基礎を保つための方法なのだという。

・・・なんのこっちゃ。
タントラの「経典」に書いてあることだから、まあ、適当なことを書いてあるのじゃない、なんて思うかもしれない。

ところが、どうもこれは本当のことのようなのだ。

2004年、インドの外科医アナンダ・バラヨギ・バヴァナニ博士が、国際的な被験者グループを対象に『シヴァ・スワローダヤ』方式の科学的検証をやってみた。

1月かけて突き止められたのは、
太陽と月が地球に与える影響が最大になる時期(満月や新月の時)に、学生たちは一貫して『シヴァ・スワローダヤ』方式を示すということだった。

つまり、鼻孔が固有のリズムで脈打ち、昼夜を問わず、花のように開いたり閉じたりする。

実は、科学者にはこの現象を1世紀以上前にすでに知られていたのだ。
この鼻サイクルと呼ばれる現象は、1895年、ドイツ人医師リヒャルト・カイザーによって報告されている。

患者の片方の鼻孔を覆う組織がすぐに詰まって閉じ、も片方の鼻孔が不思議と開くことに気づいた。
そして、この切り替えはどうやら、月の神秘的な引力というより性的衝動に影響されているようだった。

性的衝動?
なんだそりゃ、だろう。

実は、鼻の内部は勃起組織で覆われている。
勃起組織と言うのは、ペニスやクリトリス、乳首を覆っているのと同じものだ。

えっ、それじゃあ・・・
そうなのだ。
鼻はまさに勃起するのだ。

数秒のうちに鼻は充血し、大きく硬くなる。
これは、鼻が他のどの器官よりも生殖器と密接な関係にあり、一方が刺激されると他方も反応するためなのだ。

だから、人によっては性的なことを考えただけで発作的に鼻がひどく勃起し、息苦しくなったり、くしゃみが止まらなくなったりする。これを「ハネムーン鼻炎」と呼ぶそうな。

なぜ鼻の内側に勃起組織があり、鼻孔の開閉が循環するのか、実はよくわかってない。
ただ、鼻の勃起組織が健康状態を反映しているということはわかっている。

病気その他の不安定な状態では、炎症を起こし、鼻サイクルが顕著になり、切り替わりが早くなるという。

さらに左右の鼻は、空調システムのように機能して体温や血圧をコントロールしたり、脳に化学物質を供給して、気分や感情、睡眠状態を変える働きをしていることがわかってきたという。

本当なら、聞き捨てにできるようなことではない・・・でしょ。


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