テルナテの黒い太陽
天体の写真は、綺麗で息を呑むようなものも多く、魅了してやまない。
しかし、そんな美しい天体でも、いつもそればかり見ていると、だんだん心から、ある種の潤いのようなものがなくなってきて、物狂おしいような気分になってくる。
そんな時、このように、天体写真でありながら、地球の風景も写っている写真を見ると、何かホッとしたような気持ちになる。
なぜだろう。
生命を感じるからだろうかな。
さて、この写真は、インドネシアの北マルク州テルナテでの皆既日食の写真です。(全景にあるのがテルナテ)
東の地平線(水平線)近く、平になった火山を超えたあたりは、日食の本影から外れ、まだ明るいままになっている。
雲間を通して見える、黒い太陽の周りには、コロナが盛大に見える。
コロナは、100万度もある太陽の希薄で高温の大気だ。
高温であるが希薄なため、肉眼では日食の時しか見ることができない。
この画像には、太陽の右上1時方向のヘリに、プロミネンスが写っているのが見えるだろうか。
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