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哀悼

2011年6月
あの日の3ヶ月後
僕は被災地に赴いた

この未曾有の事態を
目にやきつけておきたかった
インフラ整備に携わる 技術者の端くれ として

壊滅した街で
惨劇を写真に収めた
惨劇を誰かに伝えるために
夢中で撮った

その横で車がとまった
降りてきた方は 街を望みながら 目を閉じ 静かに手をあわせた

自分を恥じた
惨劇を撮ることだけに集中し 哀悼を忘じていた自分を
心の底から恥じた

あれから10年
ご冥福をお祈り致します


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