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ゲーム『ワームウッズの子供たち』は、ぶっちゃけ面白いのか

『ワームウッズの子供たち』は、『アウェイクニング』『ローメモリー』に続く「エスケープ・テイルズ」シリーズの第3弾。「ストーリードリブン脱出ゲーム」(物語を楽しむ謎解き脱出ゲーム)である。ゲームデザインは、ポーランドのJ・キャバン、B・イジコフスキー。

凶悪な「大蛇のツタ(ワームヴァイン)」がはびこり、町から出たことがないギルバートが主人公。
町長の娘セヴィリアとこっそり付き合っていて、何やら町の秘密と自分に関わりがあることを聞く。その謎を解くために地下室へ入っていくが……。

「ストーリーブック」が3冊。ルールブック、地図、ゲームカード(187枚!)、場面カード、休息・集中カード、プレイヤーガイドカード、アクショントークン、さらにQRコードでアクセスするサイトを使う。

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ストーリーブックに「パラグラフP005へ進みましょう」などの指示がある。プレイヤーの選択によって、飛ぶパラグラフが変化し、物語が変わっていく。

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写真は「ストーリーブック」(ネタバレしないためにちょっと白く飛ばしてます)。「P002」「P003」等がパラグラフ番号。

パラグラフのテキストには、「カードC034を獲得」等の指示もあり、謎や場面が描かれたカードを獲得していく。

謎を解いたり、カードを組み合わせたりした結果は、スマホのサイトに入力する。正解もしくは意味のある組み合わせであれば、そこでまた飛び先のパラグラ番号が示される。

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基本構造は、いわゆる「アドベンチャーゲームブック」で、カードやスマホを使うことでプレイアビリティを高める仕組みだ。

宣伝文句に「プレイ時間7時間以上の圧倒的なボリュームを誇ります」とある。さらに、マルチエンディングなので、けっこうなボリューム。

ルールブック(6ページ)は、ざっと読んで、「ストーリーブック」に進んでも大丈夫だろう。「ストーリーブック」のパラグラフにていねいな指示があるので、その都度「ルールブック」にあたればだいじょうぶ。

ルールもひねったところや、ややこしいところはない。アドベンチャーゲームブックを遊んだことのある人ならば、ルール的につまづくところはほぼないだろう。

クリアしたので、「実際に何時間ぐらいかかったのか」「難易度はどうなのか」「ぶっちゃけおもしろいのか」「どういった人にオススメか」「他のオススメ作品」など、詳しく書いてみよう。
*クリティカルなネタばれはしてません。が、序章の展開など、厳密に何もしらずにプレイしたい人は読まないほうがいい。

町から出たことのない少年

プロローグは以下のようにはじまる。

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