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プロジェクトの準備は、モノをそろえるだけでは十分ではない

プロジェクトを動かすとき、最初の準備段階をどう呼ぶか、ずっと悩んでいる。

「準備しよう」では、初めてのメンバーにズレて伝わる危険性がある。そうするとスタートからつまづく。
「準備しよう」という「準備」という言葉が誤解のもとだ。

息を合わせるちょっとした遊びをやりはじめると、「これが準備?」って表情になる人もいる。いや、「これこそが準備」なのだけどな、と思うけれど、「準備」という言葉が似つかわしくないのかもしれない。

「準備しよう」と言うと、スタート前の段取りに焦点がいってしまう。道具を買いそろえたり、材料を配置したり、そういったイメージだけになってしまう。
もちろんそれも大切だが、それだけじゃない。メンバーの息を合わせたり、仕組みが回るように調整したりするときの「準備」にも焦点を当てたい。

まだ、それに代わる使いやすい言葉を獲得していないのだが、英語では「ギアアップ」という言い回しがあることを知った。
ギアアップ。
Gear upを辞書で引くと「 ギヤを高速に入れる、シフトアップする、準備を整える」出てくる。

prepare(準備する)とは、ちょっとニュアンスが違う。ただ漫然と準備するイメージではない。

Gear upのGearは、自転車のギアだ。
upは、積み上げていって満たされるニュアンス。たとえば、keep upは、高いレベルに保ち続けるイメージ。catch upは、追いつくイメージ。drink upだと、「飲み干す」になる。

だから、ギアとギアがガッチリかみ合って、システムが効率的に動くように持っていくイメージだ。

プロジェクトの準備は、モノをそろえたり、配置したりするだけでは不十分だ。ギアアップする。そろえたモノゴトが、ガッチリかみ合って、それぞれが有機的に働く。
そこまで意識して準備(ギアアップ)していかなければならない。

「ギアアップ」という言葉を与えることについて、もう少し考えてみる。

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