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小説入門としておすすめする作家


私の敬愛する書評家・三宅香帆さんが「小説入門としておすすめ」する作家3名が、

宮部みゆき、東野圭吾、伊坂幸太郎

だったことに驚いた。


え?!これみんなもそうなの?!みんな三宅さんの感覚と近い?!一緒か?!

実は私、作家の悪口を言うのが好きという悪癖があります。
楽しませていただいている手前、悪口言うなよってご指摘はごもっとも。でもお金払ってる消費者として作品の嫌いなところを言うのは、私は悪いことじゃないと思ってる。

これは私の好きな演劇界にも言えることで、というか作品に対して全般に言えることだと思ってます。いい作品を褒め称えているだけで、その文化圏が育つとは私には思えない。
いいところに加えて、悪いところも指摘して、こうなったらいい、ああなったら好き、っていう議論をすることが文化圏を育てると思ってます。

作品を作る側のひとは、その悪口や批評も込みで世界に立ち向かっているはず。
もちろん悪口なんて嫌だよ、嫌だけど、そこに悩んだり跳ね返したり、応えていくことで作者と受け取り手の対話が生まれる。それがその文化圏を成熟させていくんだって、私は信じてる。

はい。長い言い訳は終わりました。
ここからは三宅さんがあげた作者の悪口タイムです。

まず宮部みゆきさん。
歴史からファンタジーまでなんでも書けるし、ストーリー展開はシンプルなのに、1作品1作品の重厚感がすごい。それは登場人物のバックボーンに対する執拗なまでの描写が理由だと思ってる。
この登場人物のバックボーン、こんなに書く必要ある?ぐらい書いてくる。それが魅力のひとつ。でも私はちょっと苦手。
読書初心者にとって、ストーリーの面白さと同じくらい、読みやすさって必要だと思う。それは単語や表現を普段遣いの言葉に近づけることでもあるけど、ここで問題にしたいのは単純にページ数のこと。

要はね、初心者に勧めるにはページ数多すぎないかな?ってこと。

私なら辻村深月を推す!

伊坂幸太郎さんについての悪口ですがね、そもそも私この人のクセ強文体が好きじゃない。独特な語り口でかっこいいんだけど、私にはドヤ顔した文体に思えてムカつ…苦手なんです。

クセ強文体の作家はそれだけで「読みづらさ」に該当してしまうと思うので、同じ理由で森見登美彦さん、京極夏彦さん、村上春樹さんなども私はおすすめしない。

東野圭吾さんに関しては、この「初心者向け」というカテゴリーに置いてはとくに文句はありません。(なんて高飛車な物言い!)
某読書友達から「東野圭吾はアタリとハズレの差がでかくて…」という話しを聞いたことがあります。私はまだハズレを引いてないのかもしれませんが、東野圭吾さん多読班には真偽を問いたい。真偽なんかないけどね。

じゃあ誰を、と言う話しですが、これは読書家それぞれ違いそうで、読書会とかの議題にしたら楽しそう。

私は

・辻村深月
・東野圭吾
・小川糸

です。読みやすい文体かつ、ストーリーが面白いという観点から選びました。

いかがでしょうか?
悪口もぜひお待ちしてます。笑


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