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演劇好きから見る「もっと超越した所へ。」

映画「もっと超越した所へ。」を見てきました。

4人のダメンズにひっかかる4人の女の子たちの恋愛模様。
前田敦子はSNS上で再会した元同級生の菊池風磨にグイグイ家に上がられ、なしくずし的に同棲。(居候)
趣里は同棲中のゲイの千葉雄大に片思い中。
黒川芽衣は風俗の客、三浦貴大と恋の駆け引き。
伊藤万理華は、バイトで稼いだお金を元彼に振り込みながら、フリーターの彼・オカモトレイジとラブラブ同棲中。

この通り、ダメ恋図鑑です。

実は見なければいけない映画(田中圭関係)があったのだけど、なんだか強烈な引力でチケットを買ったこちらの作品。
原作が小劇場作品で、尚且つ、女性作家だからなのです。

私の感性、間違いなかった!

女性作家の描く男女間は、男性の描き方は容赦なく冷酷だけど、実は女性の描き方も突き放しているところが好き。バカップルは2人そろってバカップル。

この映画のすごいところは、元AKBと現役ジャニーズの性的な絡み(を匂わせる)があるのが売りのひとつかと。あっちゃんが胸掴まれてるのは結構衝撃でした。
ジャニーズ側に至ってはほぼパンイチ芝居だったかと記憶してます。(そんなわけない)

あと黒川芽衣がイイおっぱいです。ち○びはありません。悪しからず。

ダメ恋図鑑といえば、ミニシアターなら、喧嘩して切なくも美しい別れのシーンがあり、その傷を抱えながら日常がまたはじまる・・・のが定型句かと思います。テロップまで流れたので私も騙されました。

でもそこは小劇場節。

終わんねーぞ!?

どころか!その後の女子4人集合して、「根性で時間を戻し」、出ていく彼を引き止めるという展開が待っています。根性で時間を戻すという荒技に加え、舞台セットを次々破壊し、最終的にひょっとこ出てくるお祭り騒ぎ。おお、演劇っぽい。私、好きそうだな・・・という謎に俯瞰した感想を持ちながら、こういう小劇場感をぶつけられると、人はこういう気持ちになるのか、と新たな感覚も覚えました。

これ、映画好きな人ってどうなの?
どう見てるの?
ちょっと生理的に受け付けないのでは・・・?

あと私さっき、オカモトレイジの「旦那がいるって知った時にショックを受けるくらい好きだった」というセリフで泣いちゃったのに、涙ひっこんでしまったし、感情のジェットコースターに乗せられたことが、なんかめちゃくちゃ悔しい。

これが根本宗子か。

4人の女優が集まって時間を戻すシーンは、演技とは別の、とにかくやらなきゃ感を女優達から感じて、映画でもこういう作品ってできるのか、と鳥肌がたった。映像作品は完成しきった演技を安定的に見せてくれるけど、こういう中の人の心の揺らぎが見えるのも、私は好きだよ。

ダメ恋だっていいじゃない。超えていけ。

#もっと超越した所へ
#映画感想
#根本宗子

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