取り扱い説明書を作ろう(創作漫才)
A:取扱説明書を作ろうと思うんです。
B:西野カナの歌でそういうのありましたね、トリセツね。
A:あれって結構多くの女性に当てはまるらしいけど、私には当てはまらないから、作ろうと思ってるんです。
B:まぁ、当てはまらなさそうですね。
A:どういう意味ですか?
B:自分で言っといて怒らないでくださいよ。
A:とにかく、早急に作りましょう。後3分以内に。
B:なんでそんなに急いでるんですか?
A:話す時間が決まってるからに決まってるからじゃないですか。
B:なるほど。決まってるからに決まってるんですね。いいでしょう。すぐに作りましょう。
A:ここで取説を作って発表しておけば、結婚相手が見つかるかもしれないという淡い期待も抱いています。
B:そんな期待してたんですね。
A:本当は結婚なんて全くする気はないけど、結婚をしたい人間を今、演じています!
B:そんな堂々と宣言しないでください。
A:演じています!大事なことなので2回言いました。
B:それは本当は結婚したいっていうフリですか?
A:ご想像にお任せします。
B:はい、取説の一つ目出来ました。本当は結婚したいけど、それを隠してネタにすることがあります。
A:そ、そんなわけあるわけにゃいじゃないにゃ。
B:かなり動揺が見られますね。はい、取説の2つ目できました。ツンデレです。
A:それは違います。
B:すぐ否定された。そして、めっちゃ真顔。
A:いやまじで違うからやめてください、そういうの。
B:すみませんでした。
A:謝らないでくださいよ。私が悪いみたいじゃないですか。
B:いえ、ツンデレって決めつけた私が悪かったんです。すみませんでした。
A:私こそムキになってごめんなさい。後で甘いもの一緒に食べようね。
B:やっぱりツンデレでしたー。こういうところ、かわいいんですよ。
A:ツンデレって本当にこういうことですか?間違ってませんか?
B:私も実はよく分かってません。まぁ、いいじゃないですか。他に何か言っておきたいことありますか?
A:ヤマザキのパン祭り、開催中でーす。
B:あ、そういうのじゃないです。
A:パン祭りって言ったらヤマザキですけど、全国でも結構あちこちでパン祭りってやってるらしいですよ。
B:知らないですよ。いいんですよ、パン祭りのことは。
A:ごはんよりパン派でーす。
B:あ、もしかしてそれも取説に入れろってことですか。
A:入れたいときー、入れたければー、入れればいいー。
B:入れて欲しいんですね。分かりにくいな。あと、めんどくさい性格っていうのも入れときますね。
A:なんでだよ!
B:え?
A:ツッコミもできまーす。なんでだよ!なんでやねん!ほらできた。
B:ツッコミってその2パターンだけじゃないですよ。
A: そうだったんだ!
B:知らなかったんですか?
A:だからかー。
B:だからかーって?
A:漫才する時にツッコミがいないから、相方が欲しくて取説を作ろうと思ってたんですよ。
B:え?え?私は?
A:ただの話し相手ですよね?今は取説を作るという相談にのってくれてる。
B:結婚相手を探すための取説でしたよね?
A:そっちはおまけです。
B:おまけ?
A:漫才の相方を見つけるついでに結婚相手も見つかればいいなーくらいの気持ちだから、おまけです。
B:ちょっと色々話し合わないといけないことがあるようです。
A:え、今話してるじゃないですか。
B:裏で話しましょうか。
A:あ、そろそろ時間ですね。
了
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