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阿賀北ノベルジャム2022参戦記#28「晩餐」


 フィナーレの新潟へ乗る新幹線は18:52発とき341号。えきねっと割で買ったんだけど、いろいろ忙しくて買いそびれ15%引きの切符で我慢。

 家を14時頃出発。バスで海老名へ。

雨の中を海老名へ。
ららぽーと渋滞に巻き込まれながらなんとか海老名着。
新宿。工事中でうら寂しい特急ホーム。
まだ慣れられない、海老名で見て新宿で再会する相鉄の電車。
東京駅「ザセントラルトウキョウ」で早めの夕餉。


もちろんんまい。

 ここ、東京駅のど真ん中にあって食堂車風味の内装とメニューでなかなかヨイのだ…。

 夕餉をいただきながらここまでを考える。
 賑やかしといいながら、結局中途半端に頑張って中途半端にやる気を失ったように思えている。本来ならもっとリードして頑張るべきだった。一人来ないとは言え他の二人はノベルジャム初体験だったのだから、私にも責任はある。かといってどうもしにくかった…。いろんな意味で私の限界を感じた。しかもそれを越えていける見込みもない。ここまでやってきてまだこれなら望みはなかろう。

 結局レンタルレイアウト行脚も出来なかった。目標としてたフォロワー獲得というKPIも果たせなかった。かろうじて国会図書館納本も送っただけでまだ受領通知も貰ってない。近所の図書館には行くことすらできなかった。あとはデザイナープレゼンをボイスドラマにしたが、これもやはり素人の悲しさを思い知らされた。コミケ出展は果たせたが、キャプテンハーロックが来て買っていったほかは余り売れたというわけではない。結局実現力不足があちこちにあった。

 新潟に住んでないというビハインドも大きかった。亜登武兄さんと欠席者が新潟だったが、どちらも多忙で動かせなかった。私は神奈川、雪子さんは奈良。手数でもアイディアでも青杜書房には全く歯が立たなかった。菖蒲舎のナミノフのとこはリタイヤが一人でたがその分集中して作品をやったので作品賞狙いは成立してるだろう。弊社雪子さんの作品は良いとは思うけどどう評価されるか。なんだかんだ言って結局はいぬねこ書房さんとブービーを争う感じなのではないか。いや、私は賑やかしのためなのだからそれでいいはず、なわけない。雪子さんや亜登武さんはそんなこと言っても困るわけで。

 やはり私の非力と限界。悔しいけど、これはもう晴らせないだろう。今年で50歳の私にはもう方向転換も軌道修正も現実的には無理なのだ。25年あがいてきたが、無理だったのだ。幸い完走できたとはいえ…。

 不完全燃焼というわけではない。それなりに燃えた。でも「え、これ?」と言う程度の燃え方に終わった気がする。

 走れ雪水米宗、作品としては倉島・鳴海の駅員コンビが降りてきたのは楽しかった。そのあと米坂線ダークツーリズムで鉄研シリーズとの合流も果たせた。こうして各シリーズのキャラが大集合すると楽しいかなと思うが、イマイチ大きな支持を得てる気がしない。私が楽しいからそれでいい、と思おうとしても、どうも自分を納得させるのに苦労してる感じに囚われる。

 売れることが、数が出ることだけが小説を書くと言うことのゴールではない。また他人との比較も意味が無い。わかっている。とはいえ自分だけを見て、自分だけを満足させるなら公に発表する必要は無い。むしろそうすることで他人を巻き込み、他人のリソースを消費する。お互い様ではあるのだが…なんだろうこの感情。悔しいけど、諦めもある。そして、寂しさと虚しさがどこかずっと漂ってる。それにできるかぎり抵抗したけど、まるでずっと鉄の壁に爪を立ててるような辛さがある。

 でも、それも終わる。明日、終わる。

 食事しながら総括しようと思ったけど、それすらも私の力が足りないのかもしれない。そして食事を終えてアイスティーを飲みながら、感情が低く波立っている。

 ともあれ、阿賀北ノベルシャムは明日終わる。終わるのが救いのようにすら思えている。このようにすっかり頭がメルトダウン、暴走しているのだが、アイスティーの冷却力では緊急停止することが出来ない。

 発車まであと50分。アイスティーをノドに流し込んで、お会計をして新幹線ホームへ向かう。コンコースで引きずるスーツケースは、軽くはない。

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