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バンドネオン&ギターMV「ダンサリン」制作

11月にバンドネオン&ギターDuoタンゴ・グレリオミュージックビデオ「ダンサリン」を 公開しました。

築110年の登録有形文化財・旧武藤山治邸でロケを敢行、ダンサーのErnesto & Hanami Borgonovoさんに出演していただくなど、これまでにない取り組みを行ったユニークな作品となりました。ぜひご覧ください。

この動画の制作には文化庁の「文化芸術活動継続支援事業」の支援金を一部使用しました。もともとCovid-19流行に伴う自粛期間に購入した機材費などの補填のために申請するつもりでしたが、「せっかくなので何か前向きな目的にも使用しよう」とMVの制作を思い立ちました。

動画で使用する音源の収録はベテランエンジニアの大輪真三氏に依頼し、吹田市のスタジオ・ユーでCDに収録できるクオリティで行いました。バンドネオン&ギターの収録は非常に繊細なため、録音場所や技術・機材で完成度に雲泥の差が出ます。

動画の撮影と編集はフリーカメラマンの大森秀明氏に依頼。何度かタンゴ・グレリオのライブにもお越しいただき、私たちの音楽やタンゴの世界観にも理解のある方なので今回のMV制作にまさにうってつけでした。
今回は動画だけではなく制作過程の様々な写真も撮ってくださいました。

そして登録有形文化財・旧武藤山治邸での撮影許可を出していただけたのは大きな収穫でした。神戸市舞子公園にあるこの洋館は、実業家・政治家として多角的に活躍した武藤山治の別邸です。建築された110年前は奇しくもアルゼンチンタンゴという文化が華やかに花開いた時期。そこからMVの構想が一気に膨らみました。

さらに収録した曲が「ダンサリン(踊り手)」ということにちなんででダンサーのErnesto & Hanami Borgonovoさんに出演していただきました。ダンスのダイナミックさ、華やかさはもちろん、音楽とダンスが結びつくことで物語性のある作品にすることができました。後半にいくほど、カメラワークは動的で複雑になり、タンゴの持つドラマチックさを強調しています。
実はこのお二人はアルゼンチン人と日本人のご夫婦。この事もこのMVのテーマにぴったりだったかもしれません。

このMVのテーマは「タンゴがつなぐ過去と現在」です。

ロケ地である旧武藤山治邸のたたずまいから、タンゴという音楽が時代や国境を越えて受け継がれていくというイマジネーションが浮かんできました。
大森氏のアイデアで古い時代を思わせる白黒の映像から始まり、ダンサーと演奏者が合流したときに初めてカラーの映像に切り替わることで、過去と現在が交差するような表現となっています。映像のマジックでまるでクラシック映画のワンシーンのような雰囲気に仕上げていただきました。

そしてタンゴはもちろんアルゼンチンと日本の両国の文化をつなぐものです。タンゴという音楽を通じて、様々な文化や人々がつながっていくという願いをこのミュージックビデオに託しました。

この2020年だからこそ実現したかもしれない映像作品が完成しました。
お楽しみいただけましたら、ぜひYouTubeへの高評価・チャンネル登録で応援してください!

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演奏/タンゴ・グレリオ
バンドネオン・星野俊路 ギター・米阪隆広
ダンス/Ernesto & Hanami Borgonovo
録音/大輪真三(echizen studio)
録音場所/スタジオ ユー
録音協力/海井之善
撮影・編集/大森秀明
撮影場所/旧武藤山治邸
協力/兵庫県立舞子公園
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