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6月12日 夫からバイト代をせしめてでも自らの老後を豊かにしたい

夫が朝からプリンターに説教している。
本日は地元のサッカークラブの試合をにぎやかすお仕事らしく、その駐車場で提示が必要になる許可証をプリントアウトせんとしている。

なんでそういうことを朝にやるのだ。
こういう締め切り直前の局面に限って、プリンターは機嫌を損ね、USBは開けなくなり、クラウドへの通信ができなくなるものと相場が決まっているのに。

夫は、あらゆる準備に費やす時間を逆算する技術をまだ習得していないので、朝夜問わず出かける前は常にぎりぎりなのである。
途中から私が替わり、あれおかしいな、などと少しいじったところでタイムアップになったらしく、夫は家を飛び出していった。

夫が家を飛び出した60秒後くらいに、すーーとプリントアウトされた紙が出た。
追いかけるのは諦めて、そっと許可証をごみ箱に捨てた。

夫がサッカーの試合をにぎやかしている間、私は夫から頼まれているPC作業をこなす日であり、つまり家庭内バイト日である。
我が家はそれぞれが共益費を拠出した残りは完全に別財布なので、夫からバイト代をせしめてでも自らの老後を豊かにしたいという所存です。

おやつを食べながら作業を進めた。
コンビニで買った「カヌレット」というお菓子が、カヌレと全然違う食べ物! パッケージがカヌレの写真なのに! ということにショックを受けるなどしながら作業が終了した。

やはりこういう田舎で美味しいカヌレを手に入れることは叶わないのだろうか。
ここで、ならば自分で作ってやろう、という気持ちは湧かないのだった。

印度カリー子レシピのスパイスコールスローを作って晩酌していたら、夫が帰ってきた。
試合どうだったの、と聞くと、ホームの方が負けたのでにぎやかすどころではない雰囲気だったと。
それは、そうかも……漫才を聞いている場合じゃないサポーターたちの気持ちに思いを馳せた。

地元チームが負けたら解散します、とMC中に宣言したため、俺らいま解散中、明日あたり再結成する、とのことだった。

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