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【詩】未鳴未開

私は不如帰ホトトギス 鳴かぬならば
殺してくれれば いっそ楽だろう

綺麗な声で 歌おうとしても
むせぶ涙で うまく声が出ないの
喉を枯らして 叫ぼうとしても
咽る血反吐で 赤く口が染まるの

もう辞めたい 帰りたい帰りたい
でももうできない 帰るところもない

私は不如帰 鳴かぬならば
殺してくれれば いっそ楽だろう

綺麗な花を 開こうとしても
焦る想いで 無為に時を過ごすの
茎を絞って 咲かそうとしても
夏の暮れまで 無心に待つしかないの

まだ咲かない 開きたい開きたい
でもまだできない 焦っても華はない

私は杜鵑草ホトトギス 咲かぬならば
と腐ってしまえば いっそ楽だろう
杜鵑草 咲かぬならば
と腐ってしまえば 二度と咲かぬだろう


きっと才能がない 誰も認めない
生み出しても価値はない
もういっそ辞めようって もう二度とやらないって
幾度枕を濡らしたって 再びここに立って

不如帰 鳴かぬならば
鳴かせてみようか まだ手はあるかな
杜鵑草 今は咲かずとも
咲くまで待とうよ 道は遠くとも

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