「さやかちゃんのお風呂」 木村研

 さやかちゃんは、お父さんとお風呂にはいりました。
 お父さんが、勢いよく入ると、お湯がザザーッとこぼれました。
 さやかちゃんは、お母さんみたいにいいました。
 「だめでしょう。ちゃんと洗ってから入るのよ」
 「ごめん、ごめん」
 お父さんが体を洗いはじめると、さやかちゃんは、
 「ほらほら、もっとよく洗わなきゃだめでしょう。いいわ。さやが洗ってあげる」
と、お父さんの背中に回って、ごしごし洗ってあげました。
 だって、一年生だもん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?