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溶けたコラソン

私の恋の十字架
(忘れることがないもの)

永遠なんてものはなくて
同じ方向を見続けることはできても
互いに向き合い続けることはできないね

恋慕と友情は別のものなのか
恋には終わりがある
火をつけた蝋燭のように
そのうち自然と消えて 焦げた芯だけが残る

エゴイズムの有無 美的感覚の差異
例えば蝋燭と石鹸
装飾品としては代替可能で
素材を色彩や混ぜ物で飾り立てることができるとしても
実用的には性質の異なるもの

君のことを確かに愛しているのに
なぜだろう 時々チリチリと焼けるように苦しい

自分勝手だなと思った
それが美しいなとも思った
笑わせたいと思った
泣かせたいとも思った

君に宝石を贈った
君と記憶を遺した
性的な興味が抜け殻になっても
少しだけ「友情」ではないのかもね

人体は美しいと思う
客観的で感情と縁遠いから
人間は美しいと思う
主観的で苦しみもがくから

苦しみを孕んでいるその美しさが好きだ
だからシャンデリアのように見せることができる

(そもそも記憶の反芻を経たこの検討も、客観性の担保されたものではないよ)

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