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2021.7.5 知って興奮 見て発狂

 今日はたくさん雑学を得ました。雑学って楽しいですよね。でも、ぼくの好きな雑学は「〝最初はグー〟の発案者は志村けん」とか「食パンの袋を止めるプラスチックのあれの名前は〝バッククロージャー〟」といった、手垢がつきまくった雑学ではありません。雑学とは知の中の知であり、ぼくは「詳しすぎて気持ち悪い」と引かれるレベルの知識がほしいのです。

 枕はいいとして、今日一番感動したのは「ワクチンの語源」です。世界で最初に作られたワクチンは、唯一自然界から抹消することに成功したと言われる天然痘のワクチンでした。天然痘とは飛沫感染や接触感染により感染し、40度の発熱および呼吸器・消化器の不全を引き起こす病気です。頭部に発疹ができることが特徴で、致死率が20%から50%と非常に高いことで知られていました。
 ワクチンの開発者はイギリス18世紀の医学者エドワード・ジェンナー。それまで、一度天然痘に感染した人は再度感染しないことや、弱体化したウイルスを摂取すると免疫を獲得することは知られていましたが、安全な免疫の獲得方法は発見されていませんでした。ジェンナーは、「牛が飼育されている家や地域では牛痘にかかると天然痘にならない」という伝聞をもとに、天然痘に近しい牛痘という病気にかかった牛の膿を少年に摂取させたとろこ、天然痘にかからなくなったというのです。この牛痘のラテン語のVariolae vaccinaeの「Variolae」がウイルスの語源であり、携帯電話が「ケータイ」と略されて呼ばれるように、ラテン語で「雌牛」を示す部分だけがワクチンを表すようになったのです(日本語のワクチンはドイツ語由来だそうです)。つまり、ワクチン=雌牛だったのです。なお、日本にワクチンが伝わったのは1849年(江戸時代後期)で、当時の人々の間では「牛の膿なんて体に入れたら牛になる!」という風評が広がったとか。おもしろいですよね。
 ぼくが好きで勉強している行動経済学、その先駆者ダニエル・カーネマンが反ワクチン主義者の心理について語っていたというもの興味深かったです。ワクチンの雑学でWikipediaを何時間も彷徨って、生きる上で役に立たない知識を胸いっぱい吸い込みました。

 同時に知った「虹はオス」や「〈狼狽〉の語源」も非常に面白かったですが、掘れるタイプの雑学が一番興奮しますね。みなさん、「だからなんなんだ?」と思うでしょう。それでいいんですよ。学問とは役に立たないほど楽しいのですから。知の探究者、蓬生でした。それでは。

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