本棚

引越し準備を進めている。あんまり関わらなかった本棚と向かい合っている。半分が絵本。ほとんど保育士のおばあちゃんのお下がり。あとは舞台とか自己啓発とか。これもだれかのお下がり。あとは昔の名作。私が好きで仕方なかった本ってあんまりないんだな。

実家(になった祖父の家)には荷物を置くなと言われている。だって遠いし、私の部屋はない。だからほんとになにも置いてない。つまりこの家に私のすべての物がある。大事なものって全然なさそうだな。
それで、いまこう、そんなに思い入れもないけど、なんとなくずっと見てきた表紙たちと向き合って、どうしようかと考えている。売り飛ばすなら捨てるほうがいい。というのもある種の執着だと思う。これ、実家に荷物が置けたら、そのまま全部運んじゃって、帰った時に時々眺める本棚の景色だろうなと思う。思いながら、少しづつ、馴染みはあるけどそこまで好きじゃなかった絵本たちを紙袋に詰めている。ちょっと寂しいきはするけど、そこまで悲しくはない。だって読まないしね。物は少ない方がいいよね。むずかしい。 引越し先に持ってって、また馴染みだけある本棚を作るのも悪くは無い。たしかにそれは心強い。でもなんとなくの愛着を手放したら、なんというかもっといいぎゅっと詰まったしあわせが発生したりするんじゃないだろうかとか、とかとか思う。そんなに好きじゃない絵本の背表紙から、そんなに好きじゃないけどほっとする懐かしい感覚が蘇る。大好きじゃないけど、そこに在って欲しい。そんな執着、寂しい愛着を手放したい。あれあれ本棚の話をしてたんだけどな。本棚の話でもあるけどな。
たぶん、たぶんだけど書き終えたらちゃんとほんとに整理し始めそうです。

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