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オープン戦で活躍した助っ人はシーズンも活躍するのか?【野手編】

昨日、12球団がキャンプインを迎え、いよいよプロ野球の季節がやってきた。1ヶ月後にはオープン戦が始まり、2ヶ月後にはレギュラーシーズンが始まる。昨年オフから今年にかけて多くの球団が助っ人の補強を進め、チームの戦力を整えようとしていた。毎年この季節になると、新助っ人に注目が集まる。''あの選手は活躍するのか?''、''あの選手は4番として機能するのか?''など、ファンは思いを巡らせるのである。その判断材料の1つとしてオープン戦がある。そこで今回はオープン戦とシーズン戦には関係があるのかどうかを見ていく。

相関

2012年以降に初めて来日して、オープン戦で30打席以上に立ち、シーズン戦でそれ以上の打席に立った助っ人外国人選手を対象にオープン戦とシーズン戦の比較を行った。

※対象の選手は41人ほどいた。

まずはオープン戦とシーズン戦の成績を比較して、反映されやすい指標は何なのかを見ていく。

これを見ると、K%以外の指標、打率、BB%、HR/PA、出塁率、長打率、OPSは相関が見られなかった。理由として考えられるのは、オープン戦での打席数はおよそ50打席前後であり、プレーヤーとしての力量が必ずしもプレーに反映されているとは限らず、サンプルが不十分であるということである。また、適応してない場合もある。

その中で、K%は弱い正の相関が見られたので、詳しく見ていこう。

まずは散布図である。

NPBのK%の平均はおよそ19.0である。

助っ人の多くは中軸候補として連れてくるため、平均を超える選手が多くいることが分かる。

K%とシーズン成績

ここでは''助っ人がシーズン戦で活躍した''というラインをOPS.800に設定する。

オープン戦でのK%とシーズン戦のOPSをまとめた表を見ていく。

まずはオープン戦のK%が22.0未満の場合である。


これを見ると、24人の中で10人がシーズン戦でOPS.800を超えている。割合にすると41.7%である。

次にオープン戦のK%が22.0以上の場合である。

これを見ると、17人中2人しかシーズン戦でOPS.800を超えていない。割合にすると11.8%である。

K%22.0というラインを境目にして、活躍する選手の数がかなり異なっている。日本人はMLBや中南米と違って、あらゆる球種を投げるので、バットがボールに当たらないのでは適応も難しいということである。その目安となっている。

適応

他国のリーグに移る時に重要視されてるのは適応である。たとえ、自国のリーグでNo.1の活躍をしたとしても、適応力がなければ他国のリーグでは活躍することは出来ない。適応するのには当然時間もかかるので、助っ人にはオープン戦の段階で出来るだけ多くの打席を与えるのが大切である。

まとめ

・オープン戦は打席数が少なく、オープン戦で打ったからと言ってシーズン戦でも活躍するとは言えない(結果より内容のが大切)

・K%は多少シーズンにも反映されてくるので、参考にはなる。

・K%22.0という目安

・オープン戦の打席は適応期間の一部という認識







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