疲れた時読む本の話 ~水凪トリ『しあわせは食べて寝て待て』
やすこさん、こんにちは。
どうにもやる気が出なくて本も読む気にならない時、私もあるある。用もないのに何時間もスマホ見ちゃったりするよね。
この間もそんな感じでインスタ眺めてたら、『疲れたときほど休まないで動こう』というエネルギーマネジメントの話を見つけました。
なんかちょっと疲れた、やる気でないな、って時にスイッチオフしてダラダラしちゃうと、そこから切り替えるのは結構大変で、部屋が荒れたり、食生活が乱れて体調を崩したりと負のスパイラルに入っていきがちなんだって。なので、やる気でないわーと思いながらでも動けるうちは通常モードで動いた方が、その気怠さから脱出するのが早いんだって。
わかるわ〜と思う。思いつつなかなかできないんだけどね。
やすこさんが朝井リョウさんの爆笑エッセイを勧めてくれたので、
私も笑える本の紹介をと思ったんだけど、考えてみたら私がテンション上がらない時に読むのは、静かでじわじわ癒されるような本なんだよね。
ということで、私からはこちらを。
水凪トリ『しあわせは食べて寝て待て』
持病があって思うように働けず、なにかと落ち込みがちな主人公さとこの、古い団地でのまあまあ地味な生活、読んでいてなんかホッとするの。さとこは身体の為に薬膳を実践しているんだけど、薬膳と言ってもゆるい感じだから「へえ、喉の乾燥には杏がいいのか」とか「秋は白い色の食材が体にいいんだ」とか、すぐに実践できそうなものが多くて真似したくなるよ。
私はこの漫画で『ネガティブケイパビリティ』という言葉を知ったんだけど、やすこさんは知ってた?答えを性急に求めず、容易に答えの出ない事態に耐える力、自分ではどうにもならない状況を持ちこたえる能力のことをそう言うんだって。
病気のせいで色々と諦めることが多いさとこに、青葉さんという女性がこの言葉を伝えて
と語っていたのがとても印象深かった。
ちょっと疲れたときに、優しく柔らかく沁みてくるいい漫画です。
おすすめ。
2023年11月10日
かおりより
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