『観音寺睡蓮の苦悩』第1巻のあらすじと雑感
あらすじ
主人公の観音寺睡蓮は、文武両道・才色兼備の美少女ですが、実は百合好きです。
特に後輩である紫陽花と椿の2人の関係性がお気に入りですが、その2人は睡蓮のことが好きで恋敵のため、いつもいがみ合っています。2人の姉を自称する牡丹も加わり、睡蓮のカップリング妄想はとどまることを知りません。ドタバタとした3人(+自分)の関係性をひたすら不純な目で見守り続ける睡蓮の百合コメディです。
登場人物
観音寺睡蓮。高校2年生。文武両道・才色兼備・資産家令嬢。解離性同一性障害(二重人格)で、表の顔である完璧美少女としての面と、裏の顔である百合大好き変態少女としての面(こちらが本性)が、常に同居している。
府中紫陽花。高校1年生。明るく活発だが、あどけなさが残る少女。でもおっぱいはある方。椿とは幼馴染。睡蓮のことが好き。
中目黒椿。高校1年生。根暗で社交性が欠けており、普段クラスでは一人でいるタイプ。紫陽花とは幼馴染。睡蓮のことが好き。
有明牡丹。高校2年生。紫陽花と椿の姉ポジションを自称する。身長が145cmと小さい。大人ぶっているが、精神的には子供っぽい。ただ、勤勉で努力家で、実際に1番頼れます。
雑感
ドタバタとした女の子同士のコメディを、主人公の睡蓮が勝手に百合認定して楽しむ。というのが基本構造のストーリー。ギャグ漫画として大変面白いのですが、ボクにはちょっと純粋に楽しめなくて。
それは、この主人公の睡蓮が作者であるカエルDX先生にしか見えないです。
カエルDX先生は、レポ漫画というエッセイ等のジャンルで活躍されているオタクでして、作者自身が有名な方です。ボクも以前からカエルDX先生のレポ漫画を読んでいて、カエルDX先生という人格を勝手に知った気になっているわけですね。
そのためか、この睡蓮の思考回路がカエルDXの思考回路にしか見えないのです。
ほら。
ほら。
もうカエルDX先生にしか見えません。
表の面の文武両道才色兼備な主人公像は、きっとカエルDX先生の俺TUEEEEE的(最強キャラクターに自己投影する現象)な理想なんだろうなと勝手に思ってしまいます。目のハイライトがない(通称レイプ目)ところとかも、先生の厨二心の現れなんじゃないかと。
裏の面は、いわずもがな。
なぜかカエルに見えてきます。
「ニワカ」とか気にするのもオタクならではな思考ですよね。
それはさておき、ボクに刺さるのは椿ちゃんのこの学校生活です。
この、話せるお友達が近くにいる以外は、基本机に突っ伏して寝てるふりをしている感じ。この行動に追体験できるオタクは、かなり多いのではないかと思います。個人的にはイヤホンをしていれば完璧です。
そして、こんな周りとのコミュニケーション拒否体制をとっているにも関わらず、心の中では実は誰かに話しかけられたいと思っているのがよくわかります。(でも話しかけられたら、挙動不審でうまく対応できないというのも想像が容易です)
この行動は、スクールカーストの上層部の方々には理解ができないと聞いております(普通に寝てると思っている)ので、この行動に共感を覚えた方はもれなくスクールカーストの下層部だった方々ですね。間違いありません。
椿ちゃんには、紫陽花ちゃんという幼馴染がいて話しかけてくれますが、実際には誰も話しかけてくれる人はいないというのが、ファンタジーと現実との差なのでしょうね。紫陽花ちゃんという幼馴染がいる椿ちゃんが、心底羨ましいと思える作品でした。
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