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『けものびと』第1巻の紹介と雑感

(この記事はあらすじレベルのネタバレや作品に対する感想を含みます)

『けものびと』を読みました。

あらすじ

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神と自称する猫の「けものびと」ノラと一緒に暮らしながら、

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元バイト先の犬が突然「けものびと」化して押し掛けたり、

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怪我した文鳥を助けたら、「けものびと」化したり、(念のため修正してます)

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神社の神様の狐もちろん「けものびと」として登場。

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そんな「けものびと」に囲まれた社会人男性のハーレムなお話です。

雑感

この『けものびと』という作品、1コマ目からインパクトのあるワードにやられました。

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「動物が自ら望めば条件付きで擬人化が可能になった時代」

動物が自ら望む?条件付き?擬人化が可能?時代?
なんか、ここだけで設定に圧倒されます

「動物が人間化する」のではなく「動物が擬人化する」というのがなんとも哲学的でして、擬人化というのは「人でないものを人に擬して表現すること」なので、人間によって動物が人間化して変わるわけではなく、動物が人間に対して人間のように擬態しているということでしょうか?
なんとも深い設定です。

また、主語が動物なので、人間の科学技術等によって進化した時代、という話でもありません。動物自身で変われるようになったようです。

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その「擬人化」した動物のことを「けものびと」と呼びます。

動物が人間のように擬態化しているからか、知能差などはほとんど感じられず、普通の人間のように活動ができます。
犬のハナちゃんなんて料理してますしね。

また、あらすじで主人公の名前を書こうとしたんですが、探しても見当たらないと思ってたら巻末に書いてありました。

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下僕でした。

実際には、下僕という名前ではないはずですが、動物には名前が付けられていて、人間には名前がない、もしくは動物側からも重要視されていないことから見ても、やはりこの物語は動物が中心のお話のようです。語り部自体は社会人男性の下僕なのですが、たぶんこれは夏目漱石の『吾輩は猫である』のような形式なのかと思われます。
(ちなみにボクは『吾輩は猫である』を読んだことがないので、間違っていたら申し訳ございません。)

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とここまで書いておいてなんですが、途中から「動物が望めば条件付きで人になれる時代」と変わっていましたし、

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ヒロインのノラちゃんはちゃんと社会人男性の名前を知っている様子ではあります。

でも世界観はをそう思って読むとスッと腑に落ちる感じがするのは確かなのです。

ストーリー自体は、擬人化した動物たちと、主人公が暮らす日常を描いていたコメディです。大きな事件等の起伏もなく、動物たちの不思議な世界を覗き見る、そんな感じの物語となっています。

基本的には動物同士がじゃれあっている様が微笑ましく、この作品の一番の魅力ですね。リアルな動物のじゃれあいを見守っている感覚が一番近いかもしれません。

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たまにラッキースケベ等の下僕の役得もありますが、社会人男性が基本動揺しないことから、やはり動物は動物として見えているのかもしれませんね。ドキドキすると言っているシーンもおりますが、顔は至って真顔でした。

また、この作品はページの1/4がカラーで、結構気合の入った作品となっていますので、お得感のある一冊となっています。

ちなみ、ボクのイチ推しキャラクターは神社の神様である狐のクーちゃんです。

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アホっぽくて、

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豆腐メンタルなところが可愛いです。

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でも巻末の紹介ページで、他の登場動物たちは1ページずつもらえているのに、クーちゃんは社会人男性と同じ半ページしかもらえていない可哀そうです。自称メインヒロインなのに


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