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社交的だからといって営業職が向くとは限らない?!

私は、これまで様々な仕事に就いてきた。
今回は、その中でも最もキツかった営業職について話してみようと思う。

営業の仕事は、人材派遣会社の営業と幼児教材販売の飛び込み営業。

人材派遣会社のほうは、様々な企業に手書きの案内ハガキを出し、
問い合わせがあった企業に訪問して、契約をとってくるという仕事。
直接、社長さんと話をするので契約が取れれば
その場で契約期間分の小切手をもらって帰るのだが、これが怖かった。
自分では弁償できない額の小切手、盗まれたらどうしよう!と
会社に戻るまでピリピリ張りつめていたのを思い出す。

それ以上にキツかったのが、幼児教材を売る飛び込み営業。
まず、研修が大変だった。
営業トークが書かれたA4サイズの用紙数十枚を丸暗記した後、
実際の教材を片手に先輩をお母さんに見立て、
トークに合わせて該当ページを開いて説明・・・
お母さんが興味を持ってくれそうな項目を3つ4つピックアップして
教材を見せながらトークをしていく。
最終的には、こちらも契約まで取って帰らなくてはいけないので、
代表的なQ&Aも覚えて、ひたすら練習の日々が続いた。

先輩から合格がもらえると営業に出られるのだが、
朝、大きな地図を渡されて、その地図を頼りに1軒1軒
ひとりでまわらなければならなかった。初日からひとり?!(T0T)

地図には、マンションや一軒家のところに赤ペンで
「○か月 ○○ちゃん」という具合に細かく書いてある。
これが最寄り駅を中心にして膨大な数あって、地図は真っ赤っか!
どこでこんな細かな情報を仕入れるんだか・・・恐ろしい。
昔から個人情報なんてダダ漏れですよ。

で、教材の詰まった重たい鞄を持ってピンポ~ンとまわるけど、
大抵のお宅は、インターホンでお断り。
だから、膨大な数あってもどんどん「✖」がついていく。

午前中3時間まわってお昼前に1度会社に電話して成果を報告。
適当にランチを済ませて、また午後からひたすら訪問。
で、17時くらいに終えて電話で報告入れてから帰社、という流れ。

私はといえば、初対面の人ともなんの抵抗もなく話せるし、
その教材もとても素晴らしいものだと思っていたので
熱心に勧めることが出来て、営業成績は割と良かったほうだと思う。
1度、その月の成績優秀者でトロフィーをもらったこともある。

だけど・・・長くは続けられなかった。
段々とその場で契約をもらってくることが辛くなってしまったのだ。

その教材は、十数冊のセットで十数万円もする。
そんな大きな買い物をちょっと話を聞いただけのお母さんの独断で
書類にハンコをついてもらってこい、という仕事。

「主人に怒られたのでキャンセルさせてください。」
ということも度々あった。

「自分の貯金でこの子の為に買います。」というお母さんもいたけど、
そういうケースは稀なわけで。
キャンセルにまで至らなくても、無断で高額な買い物をしたことに
お怒りのご主人をどうにか説得してくれたお母さんが殆どだと思う。

契約をもらってルンルンで帰っていられたのは最初の頃だけで、
「購入を迷っているお母さんを説き伏せてハンコをついてもらう」
という事に大きな抵抗を感じるようになってしまったのだ。


自分は、てっきり営業に向いていると思っていたけど、
実は向いていなかったという話。

・・・?!
のはずだったけど、今書いていて気付いた!
その場で契約を取ってこなくちゃいけない営業が向いていなかっただけで、
お得意先をまわるような営業だったら向いていたのかな(笑)
やだ~~~。


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