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農家を支えるエンジニアから「紅ほっぺ」に恋をして農家になった話

静岡県伊豆の国市でいちご農家を営む藤尾純さん。なんと元々は全国の農家を回るセールスエンジニアでした。いつか農家になんてことは全く考えていなかったと話す藤尾さん、その運命を一転させたのが静岡の「紅ほっぺ」との出逢いでした。農家の道へ舵を切り、早16年。これまでの歩みからジュンサンベリーファームならではのこだわりまでを伺いました。

農学部から農業資材の会社に勤めるサラリーマンへ


昔を紐解けば、私も多くの皆さんと同じくサラリーマンをしていました。大学で農学部にいた縁もあって、農業系資材の会社に就職し、農産物の栽培はもちろんビルの緑化などにも設備の面から携わることを生業にしていたんです。

その中である時から担当になったのが、苺の「高設栽培」を支える設備でした。少しだけいちごの栽培方式に触れておくと、土耕栽培といって、従来は苗を地面に植えて足元ほどに実ったいちごを栽培する方式だったのですが、ずっと腰を曲げた状態の収穫や管理作業は体への負担が大きく大変です。そこで高設栽培では、栽培ベッドを1m程の高さに配置して、労力の軽減や作業効率を上げるのはもちろん、いちご栽培に最適な環境制御や肥料管理が可能なため収穫量も安定します。私はセールスエンジニアとして、この方式へ設備・技術面から携わっていました。

「紅ほっぺ」に魅了され決心した、脱サラの選択

紅ほっぺギフト2


いちごを栽培されている農家に高設栽培を導入して頂くためにたくさんのいちご農家を訪れました。そこで必ずと言っていいほどいちごを試食させていただくんですが、その流れこそ、私の人生を狂わせた出逢いの始まりでした(笑)

静岡のとある農家さんに「静岡13号」、後に「紅ほっぺ」と名付けられる品種を味見させてもらって。もう、それこそ色々な品種のいちごを食べさせてもらってきたのに、この時ばかりは震えるほどの感動を覚えたんです。それまでは農家になるなんて考えたこともなかったのに、一転「これを生業にするしかない」と思っている自分がいました。

「紅ほっぺ」を食べたことのない人には是非一度味わってほしいのですが、甘さと酸味のバランスが絶妙な品種。大粒のものならそのまま頬張って、小粒はスイーツやジャムなどの加工品にも適しています。私としてはこの最高の紅ほっぺこそ「未来のある子供たちが大好きないちごを安心安全な状態で届けたい!」と考え、それを使命に極力農薬に頼らない栽培方法を何度も見直し工夫してきました。今ではお客様の口コミ効果もあって、販路を大きく広げることができたのは有難いですね。

安心安全ないちごを自慢に、加工品にも挑戦

藤尾純 2021.12.28

「有難い」と言えばもう一つ、忘れてはならないのは、ここに来るまでには妻やスタッフさんの協力なしには考えられないということ。妻は個人販売に必要なホームページをゼロから立ち上げ、更新してくれていますし、ECサイトも全て作ってくれました。意見の食い違いで喧嘩をすることもありますが(笑)、夜中まで続くパック詰め作業一つ取っても、周囲の協力なしには成り立ちませんよね。本当に感謝しています。

ここ数年はコロナ禍という、農家にとっては厳しさの伴う状況下にありますが、これを一つの契機として、ジュンサンベリーファームとしても加工品に力を入れたいと考えています。収穫期以外でできる仕事を作るのも、雇用する立場としての役目でもありますからね。今もちょうど冷凍保存した紅ほっぺを使ってジャムを販売しているところです。もしよろしければ皆さんもうちのいちごで作ったジャムも是非召し上がってみてください。よろしくお願いします!

【ジャムのご紹介】

紅ジャム使用例写真2

商品名は「紅ジャム」。いちごは当農園の「紅ほっぺ」100%、キビ糖と国産(沼津)レモンだけを使って銅鍋でコトコト丁寧に仕上げた、安全でシンプルなジャムです。甘さ控えめ、心とからだにやさしいジャムを是非ご家庭でお召し上がりください。
https://www.jun-sunberryfarm.com/%E7%B4%85%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%A0-story/

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