Yolly Yollie

霊長類ヒト逸脱。 Made with irony and turmeric. ねこ、寿…

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霊長類ヒト逸脱。 Made with irony and turmeric. ねこ、寿司、はちみつが好物です。

ねこのとうふ15　ホワイトデー

わたしはしろねこ。名前はとうふ。 きょうはホワイトデーという日らしい。ホワイトは英語で白、デーは日、白い日。つまりわたしにぴったりの日だ。 白い日の１ヶ月前つまり2月14日にはバレちゃってんデーがある。これは誰が誰かを好きなのかバレちゃう日で、バレちゃったら好きな相手に特別な何かを渡すらしい。 先月のバレちゃってんデーには、本当にわたしの気持ちがバレちゃうか確かめるために、おくださんの家に行って庭の塀の上からおくださんをちらっちらっと見ていた。 わたしの気持ちバレちゃうの

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    • ねこのとうふ14 ごろピカさん

      わたしは白ねこ。名前はとうふ。 あら、あんなところに彼岸花。彼岸花好きなんだよね。あの紅葉みたいな赤がきれいだし、何より上等なイソギンチャクみたいで見てるだけでも楽しいから。顔を近づけてくんくんくん。花びらが思ったより細くて、そのうちに花びらの先っぽが私の鼻の中をちょんちょんとくすぐる。は、は、は、はっぶしぇーーん！おもわずくしゃみをしてしまった。その時...。 「にゃ！にゃ！にゃにが起こったにゃ！」 ヒガンバナが喋った！と思ったのもつかの間、花だと思ったのは何と真っ赤な毛

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      • ねこのとうふ13 悲しいことがあると

        わたしは白ねこ。名前はとうふ。 朝から暗い気持ちのわたし。理由は分からない。誰かがしんじゃう夢でも見たのかなあ。なんか心がすっきしないのよね。 ずっと寝ててもしょうがないし、近くを散歩して気分転換でもしようかな。むくりと起きてゆっくり歩き出すわたし。 ゆっくり歩いてるとニ之切のバス停の近くでみかんに出会った。 「あ、みかん。久しぶり」 「とうふさん、何だかとぼとぼ歩いてるけどどうしたの？」 「分かっちゃった？あのね、わたし悲しいことがあったの。何かいい方法しってる？」

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        • ねこのとうふ12 合言葉

          わたしは白ねこ。名前はとうふ。ナイル動物病院の近くの八坂神社に来ている。 ぶっち、だんごも一緒だ。 八坂神社の境内には建物がひとつ。このあいだ、ぶっちとだんごと一緒に探検をしている時、その建物の下に引き戸があるのを発見した。引き戸の奥は縁の下になっていて、私たちはここを秘密のかくれがにしようと決めたのだ。私たち三匹は、かくれがの「うんようルール」を決めようということで、今日ここに集まってきた。 「ねえねえ、とうふさん、"うんようルール"てそもそもなあに？」だんごが聞く。

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          ねこのとうふ11 ハーブの薬草ノート

          わたしは白ねこ、名前はとうふ。 今日も元気におさんぽへ、と言いたいところだけど、さっきからなんだかずんずんお腹が重くていたくてたまらない。 朝ごはんの後にハーブと遊ぶ約束をしているのにどうしよう。うーんうーん、いたいよう。 「とうふさん あっそびましょっあれ？ そんなところでうずくまってどうしたの？ 鏡もちごっこ？」 「なんだかおなかがいたくて動けないの。あいたたたた。」 「それは大変だ！何かわるいものでも食べた？」 心配そうにわたしをのぞきこむハーブ。 「朝ご

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          ねこのとうふ11 ハーブの薬草ノート

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          ねこのとうふ10 ディーバのネイルアート

          私は白ねこ。名前はとうふ。 もう10分もお店の前を行ったり来たりしている。 "ディーバのネイルアート"。これが今私が前を行ったり来たりしている店だ。 入ろうかなどうしようかな。 帰ろうかなどうしようかな。 中に誰かいるかしら。首を少し伸ばして中をのぞいて見る。お昼寝中だったら悪いしなぁ。 「ウィーン！」 ひゃっ、自動ドアが開いてしまった！ ええい、こうなったら入るしかないわ！ 私はお尻の穴に力を入れて中に入った。 「こ、こんにちは」 「いらっしゃいませ！」 ピンクに染

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          ねこのとうふ10 ディーバのネイルアート

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          ねこのとうふ9 ヨージンボーノの護身術

          私は白ねこ。名前はとうふ。桃山台と千里中央の間にある天神さんまでひとりで遠足にきた。春になると少し遠くまで歩いたり、今までしたこともないような小さいことをほんの少しだけ試そうかなという気分になる。いつもとはちがう場所で寝てみようとか、今まで右回りにしてたしっぽ回しを左回りでやってみるとかね。 ふう着いたっと。いい運動だわ。 神社の階段の手前に水の入った大きい岩がある。とってものどが渇いているんだった。ちょうどよかった。ごくごくごく。 水を飲んでいると、神社の外になにか壁み

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          ねこのとうふ8 ミヒャエルさん

          3月に入って少しだけあったかくなった。というわけで、今日はてんじく川の桜の調子をチェックしにきた私。 てんじく川とは桃山台えきから北にまっすぐいったところに流れる川だ。てんじく川はよしむら歯科のビルからサンドラブロックというくすりやさんの間までまっすぐ流れている。 まだ桜は咲いてないけどつぼみは先週見たときよりもずいぶん大きくなっているみたいだ。桜は、木の中にあるえいようを吸い込んでつぼみが大きくなるってせんさんに聞いたことがある。ずんずん大きくなってもうえいようぶんがつぼ

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          ねこのとうふ7 みのおのおさるさん

          わたしは白ねこ。名前はとうふ。きょうは南千里の近くの、廃校になった小学校の校庭までおさんぽに来た。 ここは何年か前に子どもが少ないからと廃校なって、老人が多いからともうすぐ老人ホームに変わる予定だ。 校門の柱の上で休憩をしてたらむこうから毛の多いミニ人間みたいなものが四つんばで歩いてくる。おさるさんだ！ 「もし そこの白ねこさん。このあたりに干し柿が買えるところはないかのう。きょうはどうしても干し柿が食べたくてどうしようもないんじゃ。干し柿病にかかったのやもしれなん。」

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          ねこのとうふ6 きもだめし

          わたしは白ねこ。名まえは とうふ。 ないるどうぶつびょういんで ひらかれている べんきょうかいにきている。おしえてくれるのは せんさんの でしねこの かわい さん。 「みなさま きょうは おあつまり いただき ありがとうございます。きょうの べんきょうかいの てーまは "にんげんのせかいと　たぶんかきょうせい"です。どうぞ よろしく おねがいいたします。 」 「にんげんの　せかいには　ねこにかんする ことばが あります。どなたか なにか ごぞんじですか？」 かわいさん

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          ねこのとうふ5　おこるとうふ

          わたしは 白ねこ。名まえは とうふ。 しー みんな しずかに。 おおきい おと ださないで。 じつは いちじかん ちかくも おんぶばったを おいかてるの。きょうは あさから くもりぞらで ひなたぼっこも あまり きもちよくない。うんどうがてら ばったでも おいかけようかなっと思ったわけ。 ぱんやの アビアント近くの 川から はじまり じりじり あとをつけて すぎやっきょくまで いったかと おもったら そこから ほそい 竹林の中の(たけねこさんが ずっとむかしに すんで

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          ねこのとうふ4　やまや

          わたしは白ねこ。名まえはとうふ。 ようかい まにあの らんぽ、しっぽが まんまるの だんご、だるめしあんがらの ぶっちと いっしょに りょくちこうえんの ほうこうへ いく。 ぶっちによると りょくちこうえんの てまえの 草かげに ふるいどあが おちているらしい。 そのどあを つかって みんなで あそぼうという わけ。 「ねえねえ まってよー」だんご。 ちょっと ふとりぎみで あしが おそい だんごが ふうふう いいながらいう。 「これだから たんそくは こまるよ」

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          ねこのとうふ３　へんてこねこ

          わたしは白ねこ。なまえはとうふ。 わたしはいま　ゆにかむこうえん（つうしょう“ゆにこう”）のすみから　 ジオりょくちこうえんの　いりぐちを見はっている。となりには　くまのだはんの　３びきの　ねこもいっしょだ。 じょうほうつうの　ほらぐちさんちの　ねけねこ　るーもあによると　じおに　すごくへんてこなねこが　ひっこしてきたらしい。 「耳が３つあったりして？」 ようかいまにあの　らんぽが　おどかす。 「きっとしっぽが　すごく　長くてさ　気に入らない　ねこのくびを　きゅっ！てし

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          ねこのとうふ３　へんてこねこ

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          ねこのとうふ２　ぱとろーる

          わたしは白ねこ。名まえはとうふ。 きょうも　きんじょを　パトロール。 はじめに　むかうのは　ねこよこちょう。ねこよこちょうには　しまおやぶんと　しまこぶんという　にひきの　しまねこがいる。 しまおやぶんと　しまこぶんは　前から見ても　うしろから見ても　よこから見ても　とてもそっくりで　どちらが　しまおやぶんで　どちらが　しまこぶんか　見わけがつかないくらい。 しまおやぶんと　しまこぶんは　おたがいに　毛づくろいを　するのだけど　しまがらが　そっくりなものだから　ぺろぺ

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          ねこのとうふ１　おくださん

          わたしは　白ねこ。名まえは　とうふ。 わたしには　さいきん　きになっている　ねこがいる。 はなしたことも　はなを　ちょんとつける　あいさつも　おしりを　くんくんするのも　したことない。そのねこは　町では　おくださんと　よばれている。 おくださんと　おくださんの　かいぬしは　えんとつと　えれべーたーという　まどのないうごくへや　のついた　おおきな　家に　すんでいる。がれーじの　しゃったーは　おくださんの　かいぬしが　くるまの中から　くわがたむしを　見せると　あいたりしまっ

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