目標設定の対処法~すべては、いい目標設定から始まる~
こんばんは。売り方イノベーターのよくたろうです。
いい成果をだせるかどうかは、いい目標設定ができるかによります。
よくたろうの会社でこんなことがありました。
取り組んでいる新規事業の目標設定をしよう!となったとき、部長からはこんな提案がでてきました。
「今、提案できそうなお客様は○○社だよな。1社あたり××円くらいはいけるから、この目標を置こうと思うがみんなどう思う?」
その瞬間、管理職の底辺である課長たちは全員こう思いました。
「しょぼいよ、部長。目標が小さすぎる。。。」
会社の次の柱とするための新事業をつくろう!と言っているのに、部長の目標の立て方は、以下の観点において違和感だらけでした。
■市場規模の見方がおかしい
既存のお客様しか市場はないのでしょうか?
■新事業そのものの目標は立てないのか?
この事業がどういう状態になることを成功とするのか、その基準がないまま受注金額を語るので、目標が近視眼的になっている
■達成できる、目標にしていないか?
部長がつい発した「これを達成しなければお前たちはいらないといわれてしまうだろ」という言葉に課長たちは反応しました。すでに、いらないと思われるんじゃないかと思う程度の新事業と部長が感じているならば、今すぐやめれば?と。
話はそれますが、よくたろうは、ふと昔のことを思い出しました。ひたすら目標設定について指導された若かりしの頃。
「目標達成は、達成率120%でも、達成率99%でもNG。達成率100%が正義である」
よくたろうの会社にはこの考え方が蔓延しています。よって予算時期はいかにして達成率100%が実現できる予算を組むことを考えます。またそんな予算を立てられる人間が優秀、とされてきました。
新事業もつい、この考えで考えてしまっているんだと思い出しました。
しかし、長期間この考えで予算を立ててきた今、現場はどうなっているでしょうか
■新規のお客様も開拓できない(予算がぶれるのでチャレンジできない)
■安定的に受注がいただけるお客様を担当している営業が優遇される
■達成できる予算を策定できる能力がもてはやされ、高い目標を達成するために取り組みを工夫する、という思考がなくなった
⇒結果、受注は冷え込み、当時よくたろうがいた部は現在存続の危機を迎えています。
話を戻すと
予算達成率100%にしなきゃと思って立てた部長の目標が、あまりに現場の思いとかけ離れていたんです。
こうなると、現場のモチベーションは急降下しました。
そんな小さい目標の為にやっているんなら、やらなくてもいいのでは?という空気も流れ始めました。
これは、まずい状況です。
よくたろうは、一度以下を振り返ることにしました。
■我々が取り組む新事業の目指す姿を具体化する
■会社全体やお客様からの期待値を想像する
部長からは、「こんなもの、振り返る必要はない。かっこつけたいのか?」としかられましたが、このままでは現場のやる気が戻らず、部長が立てた小さい目標すら達成できない、との危機を感じました。
さて、いざ目指す姿を書き始めると、部長からは「会社や社会のムーブメントを起こすんだ!」と謎のキーワードが発せられました。
現場はさらに混乱します。
部長本人の目標は手の届きそうな数字を設定しているにも関わらず、俺たちにはムーブメントしろ、という意味が分からない目標を設定してくるんだな、という空気が流れます。
よりまずいですね。
いえ、ここが踏ん張りどころです!よくたろうは、あきらめずに頑張りました(笑)。
ムーブメントとはなにか、を部長含めみんなで議論し、それを数字にしたらどうなるかを時間をかけて絵にかいて、なんとかみんなが納得する将来像をつくることができました。
これをやる過程で、結果的に、よくたろうよりも長くこの事業に携わっていた主任からは「よくたろうさん来てから仕事おもしろくなってきました!」と言ってくれるようになりました。そして、やっと、おたがいにそれぞれ意見があって、違う時も一緒の時もあるけど、それでいいんだ、ということが認識できたようでした。おかげで、議論を始める前にお互いの理解の前提条件を確認しあう、こともやるようになりました。
こうやって自分たちのミッションを明確にし、目標に命を吹き込むことで、次にこれをどうやってやるか、の思考に移っていけたと思います。
本日の20字まとめ
「良い」目標はみんなで作るもの
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