テレビを消して、スマホを閉じて
深呼吸する。
思考がぐるぐる巡る、忙しない脳内。
深呼吸で取り込んだ酸素が、やっと脳までまわった時、少し思考は穏やかになる。
次に、息を吐いて、吐いて、また吐いて。身体中から空気を抜くイメージで、吐き切る。
すると少しの間、脳は思考を停止する。そして、酸素を欲しがって、体が息を吸おうとする。
自分が、生きようとしている事がわかる。
画像は夜の中で不気味な光を放つスカイツリー
無理に駆け抜けた、この1年半を思い返す。
コンクリートで固められた墨田川の河川敷...ビルだらけの街並...仕事ばかりの日常...
仕事漬け
昼も夜も、働いた。リモートワークでは働いた時間より「成果」が重視される。不器用な私にとって、勤務時間内で成果を出すのは難しかった。
結果、就業時間を過ぎても仕事を続け、一旦家事をこなしてからまた、PCの前に戻る。そんな生活が続いた。残業代は申請しないと出ない。能力不足だから、仕事が終わらないだけだと思って、申請する勇気が無かった。
いつしか、PCに向かう事自体が「辛いこと」になっていた。終わらない仕事を始めるのが怖かった。
家が、落ち着ける場所では無くなっていた。
ジャンク品
鬱になって休職している今、もう、会社に必要とされてはいないのだろう。
仕事を辞めて、休養を続けたところで、暫くは立ち直れないかもしれない、という不安が顔を出す。
でも、やっぱり、このまま今の仕事を続ける自信がない。休職打ち切りの期限が迫る。
一度壊れてしまったら、直らないのかな。ジャンク品のように、安く売り出すしかないのかな。
おかしな考えに至る。
画像はカメラ販売店の店頭に置かれたジャンク品たち
なんかもう、捨てられちゃった方が諦めがつくよな...なんて自暴自棄になりかける。
それでも時々、不思議と生きる喜びが溢れる時がある。
テレビを消して、スマホを閉じて
自然に触れた時。呼吸が楽になる。
綺麗な空気を、体が喜んで取り込もうとする。
私はこれからも、生きる。自分自身を否定し始めて、生きる事が辛くなったら、一旦、社会活動から離脱する。SOSを見逃さない。
そして、メディアから離れて、自然に触れれば、少し自分を許せるようになる。
生き物らしく、生きよう。
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