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呉文英 「浣渓沙・門隔花深夢旧遊」

閉ざされた花園はなぞのへ 夢のうちに訪れました

夕陽ゆうひは物言わず 燕は悲しげに飛び去ってゆきます

ふいに微かな香りが漂うのは

か細い君の指が すだれを巻き上げたからでしょう


音もなく舞い散る柳絮わた それは春の涙です

雲は恥じらう月のため 影を落としてやります

春風は夜ともなれば

秋にも増して 冷たく感じるのです


門隔花深夢舊遊
夕陽無語燕歸愁
玉纖香動小簾鉤

落絮無聲春墮淚
行雲有影月含羞
東風臨夜冷於秋

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