続・元岡山県民目線アリーナバトル?

結論

想定はしていたとはいえ、市の独断専行が目立っていて、県側が態度を硬化させていますね。スキームをはっきりさせないで「お金は出してね」だと県は動きにくいでしょう。
市の事業として行うのであれば、市側がスキームをしっかり固めたうえで、経済効果が県にも波及する可能性があるので一部を負担していただけないでしょうか?が筋と思う。

アリーナ構想の議論

前提条件として

岡山県の体育施設は、それこそ2005年の国体に合わせて大幅な更新や新築をしているが、その時点では #ファジアーノ岡山 が前身組織であるリバー・フリー・キッカーズとして存在し、 #岡山シーガルズ は国体の強化を兼ねて富山から移転している状態だった。その時点ではJリーグのクラブライセンス規定なんてないし、Bリーグは統合をめぐって大揉めしていた時代。したがって、ジップアリーナにしろ、シティライトスタジアムにしても、当時の身の丈にあったアリーナ/スタジアムにする必要があったと思います。元々県の財政難を理由に新設を断念した経緯がある以上、身の丈に合わせたスタジアム/アリーナの建設は適正だったと思う。

現実問題として

現在に話を戻すと、シティライトスタジアムはJリーグライセンスのB等級に引っ掛かり罰金を払いながら使っていて、バレーボールとバスケットボールからは(身の丈にあっているかどうか関係なく)アリーナを要求されている。#トライフープ岡山 が岡山市・津山市をダブルホーム扱いしているとはいえ、試合の半数近くを県北・津山市総合体育館で実施している。Jリーグの秋春制移行に伴い、今後も各チームが県総合グラウンド内の施設を使う場合、ジップアリーナ・シティライトスタジアム争奪戦が発生し県民のための施設が使えなくなる、という問題が発生するのでは?という心配がある。

将来的な課題として

先述の通り現在B3のトライフープ岡山は試合の半数近くを津山市で行っているので割愛させていただく。
バレーボールのSVリーグ構想については、移行期間が定められているので、岡山シーガルズは移行期間に新アリーナ構想をまとめたいでしょう。こちらはすでにトップリーグに所属する競技力があるのだから。むしろ、この移行期間を好機ととらえ、県と市の議論をまとめていくべきでしょう。
また、Jリーグの秋春制移行に伴い、秋→春にかけてサッカー・バレー・バスケ・卓球が総合グラウンド争奪戦となれば、各々のファン・サポーター・ブースターに不便をかけることになるでしょう。
とはいえ、新設アリーナの建設予定地である北長瀬駅にはファジアーノホームゲーム時に臨時駐車場が設けられるので、北長瀬に体育館が移転しても解決できない問題も多数ありそうなんですけど。。。

蛇足

ファジアーノ岡山の球技専用スタジアムについては、議論は始めておかないといけないぐらい。というのは、隣県のサンフレッチェ広島が天皇杯にてkankoスタジアムで試合をしたとき、当時J2にも関わらずそれなりに動員があった。また、新幹線だと便利な福岡や神戸、G大阪、C大阪、京都といった近隣クラブに加え、三菱自工水島の影響で浦和サポも多いと想定できるので、動員の多いクラブとCスタで対戦するとチケットが取れないうえに近隣をマヒさせちゃうと思っている。それこそ悲願のJ1に上がるためにも下地整備はmustだと思う。

落としどころを探る

という意味では、岡山市が出した駅近の市営住宅跡地、という土地が用意できている以上、そこに市が新たなアリーナを構想するのはいいことだと思う。市が事業主体となって行うべきでしょう。
ただ、それを行う上でも「地に足のついた現実的な案」と「それを実現させるための透明性が高い事業スキームの提示」は不可欠と思う。このような質の高いスキームと現実的な案を見せたうえで、県に建設のメリットを説いて事業スキームの仲間入りをしてもらうことが最適解ではないのか、と思う。Bリーグのプレミア構想は将来的なエクスパンションが想定されていることと、バレーの新リーグに移行期間があることから、各チームが各々の努力で機運を醸成しつつ、冷静な議論で落としどころを探ってほしいと思う。

問題が拗れた原因

それ以上にこの問題が拗れた原因として、画一的なライセンス基準が大きな問題だと思う。
その意味ではバレーボールの新リーグみたいな加盟を認めたうえで移行期間を取るのは現実的な解だと思うし、新リーグ実施後に基準の見直し等もするのなら受け入れられるのかな、と思う。
バスケットボールに関しては、サッカーやバレー以上に中小のスポンサーに支えられている側面が大きいのに、そのような中小規模のスポンサーに支えられている地方クラブを「規模」だけでぶった切ってプレミアのクラブだけに一極集中させる方法が最適解なのだろうか?箱ものを請求する前に、自分たちでちゃんと機運を醸成できているか胸に手を置いて考えてほしいところ。

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