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KGI/KPI設計が上手くいったのかいかなかったのかの話


こんにちは、駐車場のシェアリングサービスを運営している「akippa」で、データ管理/分析やらマーケティングやらを担当している横田です。

小松さん(@ShoheiKomatsu)の呼びかけに応じて、SaaSビジネスアドベントカレンダーの17日目は「KGI/KPI設計が上手くいったのかいかなかったのかの話」を繰り広げたいと思います。

まず、そもそも我々のサービスがSaaSなのかと問われれば、そうではありません。。このアドベントカレンダーの募集の割と初期に、心意気だけで参加した感は否めません。。

加えて、前日の橋田さんや、その前の佐々木さんのブログで、書こうと思っていたことと同じようなことが書かれてしまっている!

両者ともに、わかりやすく実感のこもった内容だったので、それについて私から改めて言えることはあまりないなあと感じました。

そこで、最近はデータ周りからアプローチすることが個人的に多くなっているため、KGI/KPIを設定するにあたり「データを中心に、取り組んだことや気づき」を書いていくのはどうかと考えました。
なお、私はデータエンジニアでもアナリストでもなく、あくまで「ちょっと知見があるから(興味もありそうだし)やってみよう」くらいの人なので、温かい目で読み進めていただけますと幸いです。

1_なぜ、今さらKGI/KPIなのか?

もちろん、従来も設定して活動していました。が、その内容では「全体としてビジネスを推進している」感が薄い。これはシェアサービスのような、ツー・サイド・プラットフォームにはありがちの課題のような気がします。

各々のサイドは、完全に独立ではないとは言え、見るべき数値が違います。ひとつのサービスとして包含して設計したいところですが、

・データ構造が複雑で、抽出にも時間がかかる
・イレギュラーなデータや、サービスの仕様変更などを考慮した整理が難しい。。

ため、どうしてもデータの精度を多少犠牲にしても、意思決定や実行スピードを求めがちでした。

しかし、事業から見たデータの理解が進んだこと(データに対する意味付け)と、Rを活用してデータ解析することで仕組み化が進んだことで、より事業に有意なKPIを設定することができるようになってきました。


2_課題は何だったのか?

前のくだりからすると「データの抽出や整理」だと思われるでしょうが、それだけではありません。

やはり「データに対する理解(意味付け)」が足りていなかったことにも課題があります。そのあたりの背景には、佐々木さんのブログ内容にある「部分最適という麻薬」があることは間違いありません。

短期的には上手く行っていた取り組みが、サービスの拡大にともなって「見えない課題」となってしまっていることがあります。

それらは、「過去に上手く行った取り組み」として認識されているので、課題の一部になっていると理解することが難しい。
把握するには客観的なアプローチが必要であり、そのために「データ」を活用することは有効だったと思います。

KGI/KPIなどをはじめとした、事業を構造化する指標などから考察した場合、どうしても合わない(感性的な表現ですが)部分がデータとして現れます。
その部分を「仮説」や「施策」ベースから読み解き「こうだな」と思った内容をもとに、データで検証することでようやく理解したことになります。

ここで注意しておきたいことは、データ分析を組織の課題の近いところに置き過ぎない方が良いということでしょうか。どうしても予定調和的な結果になりがちだと思います。

こういった課題は、場合によっては山のようにあるので、どこかで線引きしないと、ほぼ趣味の領域に入ってしまうことも。。


3_指標を運用するということ

そうやって出来上がったKGI/KPIがあり、それをドライブしていける体制さえ整えれば良いのかというと、そうではないと考えています(もちろんそれが前提であるとは言え)。

繰り返しになるのですが、「データに対する理解」つまりKGI/KPIに対する理解も合わせて考慮することが重要であると考えます。

私もそう思っていたところがあるのですが、「統計やら機械学習によるデータ分析にもとづくアウトプットがあれば、有意な施策に結びつけることができる」わけでは決してないなあと。やはりデータを解釈できている時とそうでない時には明らかな違いがあると感じています。

自分ですらそうなわけですから、KGI/KPIを与えられただけの人はどう思うでしょう。佐々木さんのような「部分最適という麻薬」のような悪循環に陥る可能性も高くなるでしょうし、何より「全員でサービスをよくしていく」というスタンスすら崩しかねないのではないかと思います。
その上で、出来上がった指標を運用するという観点を今は重要視しています。


結果、「KGI/KPI設計が上手くいったのかいかなかったのかの話」の結論は、設計は上手くいっていると思うが、結果がすべてである以上運用次第なのだろうなあ、です。締まりが悪くてすみません。


今回のブログが、私のようにエンジニアでもデータアナリストでもないがデータ分析に取り組んでみたい、そこからアウトプットにつなげていきたいと思っている人にとって参考になればと思います。

明日は、實川さんの「SaaSスタートアップに転職するということ」です!

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