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【読書】思うことからすべては始まる

#思うことからすべては始まる #植木宣隆

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タイトル的には成功哲学系の自己啓発かなぁと思ってたから普段なら手に取らないタイプの本なんですが、お世話になってる方々が挙っておすすめされていたので読みました。つい最近発売された、サンマーク出版の社長の本です。
内容を読み進めると、経営者として学ばれてきた成功哲学がたくさん散りばめられていて、稲森さんの金言が載ってたりとか、パッとみた感じはやはりそういう本なんですけど、もっと抽象度を下げた、出版や編集、会社経営などの経験に照らし合わせて書かれている内容が、ぼくにはとても興味深い内容でした。
と言うのも、若輩なりに「プロデュース」なるものをしているのですが、編集者の仕事がプロデューサーととても似ていると改めて気がついたからです。アウトプットが書籍か書籍ではないか、それくらいの違いしかなく、本質的なところを見ればほとんど同じなのではないかと。そんなことを思いながら、今後の自分の活動展開において非常に参考になった点は、今回のハイライトのひとつです。
それから、タイトルにもある「思うことから、すべては始まる」の通り、妄想レベルから思い描いていた事柄がどんどん実現してきたその過程を具に書かれていて、一見スピリチュアルにも感じる部分ですが、彼のそれはとても現実的なものであるように感じられました。こうなりたいな、と思った姿に近づいた実感は、過去のぼくにも沢山あります。歳を取るごとに蓄積している経験値が今後のチャレンジに無意識的に制限をかけているのではないか、そういうメタな視点で現状を鑑みたときに、思うところがあったんです。例えば、海外展開なんて発想は持っていなかったし、人を雇うなんて発想も捨てた気でいました。
本当に自分が達成したいことは何なのか、今一度それを明晰にしたうえで、どこを目指すのかを再設定した方がいいなと、思うきっかけになりました。
ひとつ驚いた点を書き残しておくと、達成意欲の度合いは後天的に身につけられるものではなく、先天的なもの、あるいは10歳頃までに養われるものだと書かれていたこと。つまり、教育指導や成長過程では身につけられない範囲のものであり、こちら側がどうこうできるものではないと、指導者は特に認識しておく必要があるということです。
ここの変化に対して期待するからイライラしてしまうし、期待される方はうまくいかなくて自信をなくしてしまうし、人間関係は拗れる。変化できないならそれを受け止めて、別の戦略を取るだけなので、相手、あるいは自分の「成長意欲の現在地」をよく理解することが、豊かに生きるために必要な知性のひとつだよな、と思いました。

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