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FPV撮影時に重要な立ち位置/モンペリエのコロナ前後を表現したFPV映像/HDMIキャプチャボード/子供におすすめドローン/高速FPV5インチ機体のパーツ調達解説/横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.6

先日、FPVドローンマスター講座を募集してわずか半日で5名定員となり日曜日に第一回の「機体組み立て講座」を開催しました。今回は綺麗に皆さんFPVの初体験メンバーでしたが無事に5インチ機体が組み上がりました。もちろん全員です。

全4回中のまだ初回講座にもかかわらず「20万円で安い!」と言っていただけたのは嬉しい限りです。FPVは最初の五歩くらいまでがめちゃめちゃハードルが高いのですがある程度進めば自分でやりくりすることができるようになります。逆にいえば最初につまづくと大袈裟ではなく1年くらいハマることがあります。僕が正しくそうでした。今後情報整理してオンラインでも学習しやすくするように工夫していきますので楽しみにしていてください。

希望者が多ければ第二回も開催しますので、希望する方は事前にTwitter DMでメッセージください。それでは今週のメルマガです!

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                         2020/6/16
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.6


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:ドローンのつくり方講座
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『FPV撮影時の立ち位置の重要性』

今年の3月〜4月は本当に多くの土地をめぐって日本全国まわりました。
45日41都道府県60箇所以上周り撮影していますので、おそらくドローンの屋外での撮影回数ランキングがあったなら堂々のトップを取れるのではと思ってます。

当然、FPVドローンを使った場合も同様です。
これだけ連日(超短期間連続)撮影していると分かってくること・注意するべきことが大量に出てきます。今回はその中でも「操縦する立ち位置」という意外とあまり意識されていないポイントを解説したいと思います。通常のドローンでも理解しておくのが重要です。

ドローンを飛ばす際にロケハンや周囲のチェックや安全確認して構図を決め露出調整などしていざ撮影!となるのですが操縦している自分が映り込まないようにするのは多くの人が考えられるものの、電波の通り具合を気にしてないが故にモニター確認が十分にできていないケースが出てきます。

FPVの場合は5.8G帯を使うのでコントロールするプロポ側の2.4G帯に比べて飛距離も出にくく遮蔽物があると途端に電波の通りが悪くなります。だだっ広い場所やDJI製品の場合は屋外でゆっくりと飛ばすためアンテナの向き(とても重要)を考えて飛ばせば大した問題にならないのですが、FPVの場合、特に5インチの場合は飛行速度が速く飛行場所も広範囲に渡るので注意が必要です。直線距離でいくら映像受信ができる機材を使っても屋内においては部屋を跨いだり階が違えば電波の通りが非常に悪くなります。

FPVの場合に対応策としてできるのが以下三つです。

1指向性のあるアンテナ(パッチアンテナ等)を利用する
2外部受信機を三脚などを利用して受信環境を良くする
3操縦する立ち位置を工夫する

電波の送受信には必ずアンテナを使います。アンテナには種類があり、クローバー型の円偏波系、パッチ型の指向性の強いアンテナを組み合わせて使う時が多いです。よくfpvゴーグルに四角い薄型のアンテナがついているのがそれです。指向性の強いアンテナを使うことでアンテナむいている方向の受信感度を良くすることができます。よくパッチアンテナをつけているのに全然違う方向を向いて飛ばしている人がいますがとてももったいないですね。いつでも飛ばしたいもっとも距離を出したい方向にゴーグルのパッチアンテナが向くように意識しましょう。

外部受信機を使うケースもあります。5.8GだとCleaviewという製品が利用可能です。三脚に取り付けてCleaviewをAVケーブルでゴーグルと接続することで映像を取り込むことが可能です。通常の受信機よりも品質の高い映像処理と受信感度があ理ます。三脚をつけることで高さを出すことができますし、頭につけているゴーグルの向きに関わらず受信することが可能です。ケーブルを延長することで操縦する位置と電波の受信位置を分けることができるのも大きなメリットです。

○Clearview Pro
https://bit.ly/3e57OLS

この2つは主に5.8G帯のFPV映像を受信する際の対策ですが、操縦する際に利用する2.4G帯の場合は中々セットアップを拡張するのは難しいです。送信側のアンテナを変えると技適の申請し直しなどもありますし中々対策が面倒です。

そこで重要なのが立ち位置です。
崖や高い山で絶景を飛ばしたいシーンがありますが自分が高い位置にいるよりも低い位置からドローンを飛行するのがセオリーです。崖をダイブしたいのに崖の上から落下させたらすぐに崖に遮蔽されて電波が悪くなってしまいます。

特に長距離を飛ばす場合は「ドローンをいつでも視認出来る場所」に立つのが良いです。ちょっとした木一本でも避けて立ち位置を決定します。屋内で飛行させる場合はなるべく飛行する中心位置で操縦するスペースを確保します。私はよく物置部屋やトイレの中に隠れて飛ばすことも多いです笑

実際にあった例ですが、とても広大な場所を距離を出してとばす際に立ち位置を厳選した上でアシスタントに私の身体をドローンが飛ぶ位置に合わせて回転させてもらうことがありました。いつでも感度よく電波を送受信するためです。

コントロール側の2.4G帯を920Mhzが送信できる機材に変えるのも一つです。私はCrossfireという機材を利用して撮影する場合があります。日本だと技適が取れていないので扱えないですが、最近は双葉社からも新製品が出るということで期待ですね。

機材拡張も重要ですが、まずは立ち位置やアンテナの向きをしっかり対策して、ロケハンする時には通常の撮影ではあまり気にしない「操縦位置」をしっかりリサーチすることが重要ですね。

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