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ドローンユーザのマストアイテム3Dプリント/おすすめPCモニター/スイスの湖上DJのドローン映像/FPVエアートリック入門/FPV映像が不安定な時のTIPS/マイクロドローンの映像でもTVCMに使えるか/FPVで酔う人酔わない人/横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.23

今週はほぼ東京ですが週末は神奈川県相模原市のイベント協力に伺いました。
コロナ禍のイベントということであり、マスク&フェイスシールドを着用するスタイルで運営が行われました。年齢層が高い参加者が比較的多く市長や議長さんなどの来賓もいるのでしょうがないところですね。全員がスーツ一色の来賓の中で僕だけカジュアルスタイルで参加させていただきましたが、久々にスーツを着てみたくなりました。スーツFPVいないし今度やろう。

コロナに関してはある程度対策さえしていればこうしたイベントが”開催できる雰囲気”になってきたのは大きな前進だなと感じます。イベントなどを企画すると、本当に様々なステークホルダーが出てきますからね。観客(一部のクレーマー)や事後の風評なども気にして動けなくなるケースが実際にありましたからね。自分のスタイルはさておきメタ認知的に来る人や見た人がどういうインプレションを持つかで企画を作るというのは非常に重要なポイントですね。

人の動きが活発になったことが影響してか、撮影然り、イベント企画然り、9月ごろより一気に動きが増えてきていると思います。僕もドローンレース企画はそろそろ本格稼働したいと思います。

○今週のとんかつ〜にし邑(銀座)〜

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https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13025298/

銀座も結構なとんかつ激戦区ですが、ここのとんかつはコスパが良いと言われ付近で働くサラリーマンに大人気。お昼はいつも行列ができるとんかつ屋さんです。上ロース1500円でこのプリプリの肉質と上品な脂、美味しい豚汁、ふかふかなご飯が提供されますが、”コスパ”という言葉で片付けるのはもったいない、美味しくバランスの良いとんかつ定食です。先日はおばちゃんが「牡蠣揚げ過ぎちゃったからサービスするね!」と素敵なおまけも付いてきてラッキーでした。お昼は11時から14時30分までやっているのでピークタイムをずらしていけば割と早く入れます。

それでは今週のメルマガです。


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                         2020/10/14
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.23


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:FPVドローン入門〜エアートリック〜
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『3Dプリンタの普及がもたらすデジタルガジェットの最適化』

現代の複合機(2Dプリント)が普及する前は、手書きで模写したり、印刷屋に原本を持ち込み後日取りに行ったりなんてことがありましたが今では超高速なプリンタが格安リースで(インク代は取られる…)事務所には数台が置かれいつでも好きな時にプリントができる時代になりました。僕は自分で複合機を置いておくスペースを借りるなんてもったいないし、そんな必要性もないので、必要な時はシェアオフィスやコンビニのプリンタで十分実用できます。

紙や写真のプリントが高速化して、廉価になり、一般化、汎用化したように、3Dプリンタも同様になっていくのは間違いないと思います。5年前に初めて3Dプリンタを買いました。一番最初にお仕事としていただいたのは「つがいの貝の3Dプリント」です。5万円をいただき、手のひらサイズの大ぶりの貝をDMMに持ち込み3Dスキャンを行い、自宅の3Dプリンタで何度も印刷を行いました。

かなり大きな出力物だったこともあり、出力時間は約10時間。失敗を繰り返しながらもお客さんの希望に耐えうるものを出力して提供し満足いただきました。

昨年、7万円の3Dプリンタを10台購入して運用しました。
1台あたりの印刷スピードにはまだまだ限界があったので並列稼働で勝負したのです。XFLAG PARK 2019でドローンシューティングのイベントを企画運営したのですが、そこで使うドローンは既製品では実現できなかったので3Dプリンタでフレームやガードなどをつくり、実現させたのです。約300台分のドローンのフレームとガードを印刷しました。

過去にもドローンの制作依頼がありましたが、3Dプリンタを使わないことを考えるとコストが大幅に増します。カーボンフレームも家で印刷してカッティングできる時代になりましたが、例えば金属系だと金型をとるだけで100万オーバー、量産するのも最小ロットが数百から数千で軽く数百万円は軽くかかってしまいます。本腰いれた玩具の販売などであれば資金調達して実現することも考えられますが、「実験フェーズ」でこれをやるのはさすがにしんどいです。

もちろんすべての製品を3Dプリンタで代替できるわけではありません。
上述したドローンシューティングで使ったドローンも3Dプリンタで使う柔らかい樹脂が多いゆえに剛性が少なく飛行性能が安定しません。そのため、メインフレームにはカーボンを混ぜた樹脂を用いてガード部分などの剛性が不要な部分はTPUなどの柔らかい素材を用いて製作しています。レーシングドローンや撮影機などのメインフレームであれば、純度の高いカーボンを使わないとまともに飛ばすのは難しくなってきます。つまり用途に応じて利用するべきということです。

自作ドローン界隈ではかなり3Dプリンタが一般的になっていて、ドローンレーサーは自分で3Dプリントしたことのある人が大半なのではないでしょうか。わかりやすいところだと、GoProなどのカメラマウントのプリントだったり、アンテナやCCDカメラの角度固定などにも利用したりします。バッテリーなどの耐性が弱いところの補強パーツとして使うのも良いし、ドローンに限らず、オフィスでちょっとしたほしいものはたくさんあります。

例えば、スマフォスタンドなどAmazonで数千円で購入することもできますが、3Dプリンタがあれば、自分で採寸して高さや角度、ケーブルの取り回しなども含めて設計して、わずかなコストで出力することもできるのです。

設計と書きましたが、3Dプリントの出力するベースとなるファイルを作ることも一般化しています。フリーソフトで十分なものを設計できるし、何よりオープンソースな思考で世界中の人々がこれまで設計したデータをSTLデータなどで無料公開しています。僕はこの数年は自分で設計して印刷することはほぼなくなり(依頼することも増えたので)ました。Amazonやメルカリで欲しい物を見つけるよりも多く自分に最適なアイテムをチョイスし低コストで印刷できるようになったのです。

5年ほどで大きな変化というほどのことはないですが、今後さらなる印刷速度のアップや事前・事後処理(のり塗ったり、出力物のバリとったり色々面倒)が不要なくらい正確性があがり品質が担保されるようになると思います。そうなった時に3Dプリンタに必要な知識も一般教養になっているかもですね。

自作ドローン界隈だと、こうした物理的なパーツ作りではなく基盤の設計なども一個人ができるようになってきています。中国の新興企業がバンバン会社作って投資受けて、20代前半の若い人たちがオフィスで基板設計してハンダ付けしたりしています。そういうバックグラウンドがなくとも。面白い時代です。日本でも近々ドローンのFC作ったよ〜、なんて個人が出てくるのでしょうね。

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