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ドローンレース開催方法/極小スパイドローンで情事を…/自作ドローンにGPSモジュール/Flip系トリック/業務撮影の必要資格・条件/水中ドローン/横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.24

今週はずっと渋谷にいました。
東京に連続で1週間以上連続で滞在したのは久しぶりかも。近年増えつつある渋谷のホテルもおよそ制覇しました。立地的には宮下公園にあるsequenceがいいのですが、内装やベッドの感触が身体にフィットするのがStreamのホテルです。「全室シモンズベッド!」と書いてあるようなところのベッドは大抵硬すぎて身体が痛くなりなるべく避けるようにしています。Streamは朝食も美味しいし(ほぼ食べないが)泊まるのにはとても良いのですが、一つだけ改善してほしいのはStreamの前に流れる渋谷川の匂い…。なんとかならないものでしょうか。キラキラ光る映え階段スポットも有名ですが川の匂いがなんとも。

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最近はラフアウトというシェアオフィスでドローンを広げて制作チューニングなどしています。吉本興業が共同で創ったオフィスであることから、毎日のように吉本のお笑い芸人さんが出入りしていてちょっと変わったスペースです。 本日の飲み会にも芸人さんが多数登場するという…。

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なんかおもろいコラボが今後できたらいいですね。

○今週のとんかつ〜かつ吉(渋谷)〜
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13004792/

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渋谷はあまりとんかつが美味い!というところが少ない印象ですが、ここのとんかつは絶品です。タイミングが毎度合わず、平日昼間などはいつも混み合っているので中々いけなかったのですが、週末は比較的行きやすいようです。特ロース・特ヒレが3000円超えとかなり高い部類ですが納得の価格です。お店のつくりが広めなので窮屈な感じもなく、ちょっといいとんかつで会食もできてお酒も飲めるようなとんかつ屋さんです。豚肉から出る甘い脂が食欲をそそる素敵なとんかつです。ぜひご賞味ください。

それでは今週のメルマガです。


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                         2020/10/21
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.24


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:FPVドローン入門〜エアートリック〜
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『ドローンレースイベントを開催するために必要なこと』

先日、相模原でドローンカフェのオープンイベントがあり、そこでWTW HIVEチーム、Rabitts-FPVチームのパイロットに協力いただきデモでドローンレースを行いました。

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国内のドローンレースというのは、3人同時にスタートして規定のコースをいかに早く周回するかを競うのが一般的です。この際に、FPVゴーグルを装着してドローンを操縦することで、「場所の制約に囚われず」に飛行することができることがポイント。

この話しは主に、商業施設やお店、地方自治体や観光地などと協力して「盛り上がるイベントを開催したい」方向けに書いていますが、【誰でもドローンレースは開催できる】という点はまず理解して見てもらえればと思います。

ドローンレースを開催するためのポイントを大きく3つに分けると

1.ドローンレースイベントの価値
2.ドローンレースの企画・予算
3.ドローンレースの運用方法

それぞれ順番に解説していきます。

1.ドローンレースイベントの価値

ドローンレースとは、ドローンを室内や屋外で飛行させてスピード勝負の競技です。ヘッドマウントディスプレイを装着してドローンのカメラ映像を元に操縦するため、近未来感のあるテクノロジースポーツでありE-Sportsとの相性も良いです。そもそものドローンレースの2つの視点で観てみます。

○やる人の視点
僕はドローンレースを2017年までは1パイロットとして楽しく参加してきました。1位を取ること、周りと競い合うこと、自分の記録を少しでも上回る成長の実感を味わうこと、そんな達成感を感じながら楽しんでいました。僕はもともとラジコンを操作することもなく、ゲームも好きなわけではなく、ドローンに近い技術である電子工作やロボットにも全くといっていいほど触れてこなかったわけですが、ドローンレースにハマり練習し技術を上げていきました。

僕の友人では耳の聞こえないドローンレーサーがいますが、ドローンレースの中においてそれ自体が彼のビハインドになっていません。(むしろ雑音が消え集中力が高まりプラスに?)世界大会に参加した時、車椅子の少女が代表として戦っていました。腕がないため足でコントローラーを操作してドローンを飛行させる方もいます。大人でも子供でも、性別やハンディキャップを意識しなくていいのがドローンレースであり21世紀の新しいスポーツとしてふさわしいと僕は考えています。

世界中でスポーツや競技として親しまれていてここまでユニバーサルな競技は珍しいと思います。ちなみに知育的側面も持っているドローンはただ飛ばすだけでも技術研鑽につながります。ハンダ付けなどを基本として電子工作や組み立てる力も必要です。組み立て終わった後もソフトウェアの設定が必要であり、これを派生させたものが自動飛行などに繋がります。こうした技術が産業界に応用され、僕自身も撮影だけではなく点検や測量現場で飛行するお仕事を行ったことがあります。つまり遊びが仕事につながるのです。

○観る人の視点
ではドローンレースが開催されるのを実際に見る人はどんなインパクトを持つでしょうか。僕はこれまで室内・屋外でのドローンレースを30回以上開催してきました。予算が10万円から3000万円まで規模は様々です。まず、観る人の反応としてどういう感想があがるかをあげましょう。

・すごい迫力!(時速100kmのスピードレース)
・こんなにドローンが速く飛ぶものだと思わなかった…。
・お店でドローンが飛ぶとか近未来的!(室内マイクロレース)
・きれいな光の上でドローンが飛ぶのが幻想的(イルミネーションコース)
・女性レーサーに勝ってほしかった。
・激しいクラッシュでびっくりした…。
などなど

ドローンというワードは世界的にかなりの認知度ですがドローンレース自体を知っているひとは多くないです。そして実際に自作チューニングされた高速のレース用ドローンを目にすると想像とのギャップから感動や興奮、新しさを覚えるのです。

ドローンレースの見方は、実際の会場に来場するパターンとTVやYoutube、ニコ生などでライブ配信した映像を観るパターンの大きく2つに分かれると思います。ドローンのカメラ映像をリアルタイムに生配信することができるというのも他のスポーツとの大きな違い、強みであり映像を楽しみやすいです。

ドローンレースにおける観客の体験価値の改善点はたくさんあるのですがここでは触れません。演出を施すことはもちろん、ルール自体の制限やコース説明、実況解説などを行えばいくらでも解決することはできます。

○エンタメを通して伝えられる
何十回とイベントを開催してきて思うのは、「ドローンレース」というワード自体がもつ話題性は想像よりも高い(PRとしても効果的です)ということ。そして観に来る人が近未来感を体感する一方、より身近なものとして認識しやすいということです。

社会インフラとしてドローンが今後必須になることは間違いありませんが、それを推し進める事業者や自治体には様々な課題があります。たとえば、廃校を購入してドローンやロボットの実験場にしようという話しがありましたが、近隣住民の理解がないとドローンのような羽音がでるものを昼夜飛ばすことができません。真正面から挨拶して説明すれば済む問題ではないのです。土地の所有権も複数所有者がいるので許可取りも難しいです。「地方にはドローンに最適な場所がある!」とよく言われますが現実はそこまで簡単ではなく、その土地の課題が何かしら発生します。

上記の廃校の例では、実際にドローンレースイベントを開催しました。ドローンの飛行実験場という取っ掛かりではなく、地域の子供や大人がドローンにより親しみを持てるように、体験会や日本代表が来るドローンレース大会、アイドルや歌手のライブイベントなど複合的なエンターテインメントとして企画されたのです。

ドローンを遊びに用いることで近未来感や話題性を持ちながらも、エンタメというフィルターを通すことで、本来伝えたかったことを柔らかく表現し、楽しい思い出を共有することができるのです。

2.ドローンレースの企画・予算
規模により金額感はピンキリなのは大前提ですが、どういう部分にお金がかかるかを分類します。

・企画・運営費
 まずどういう背景、課題設定、ゴール設定をもってイベントをするかなどを企画します。具体的な部分だと、どういう意義でどういうレースタイトルなのか、賞金はあるのか、どういう選手を募集するのか招待するのか、いつ、どこで、どのくらいの頻度を行うのかなど。

・レース用機材
コートとボールがあれば開催できるような球技と異なり、ドローンレースの場合はヨーイドンだけなら主催者側が特別な機器を用意する必要はありません。タイム計測もストップウォッチでも可能です。それらを効率化したりエンタメ化するために専用の計測器や電波チェック用の機器などを用いる場合があります。

・映像・配信・音響
 ドローンの迫力のある映像を楽しめるのがドローンレースの魅力の大きな一つであり、それらを会場のディスプレイに映し出したり、Youtubeなどの配信に流すことができます。

・安全対策・法務系
 ドローンレースに限らず、屋外でドローンを飛行する場合は航空法の制限を受けることがあります。そうした法務対応はもちろんのこと、ドローンがぶつかったりした時に被害がでないような安全対策を予め検討する必要があります。

・演出
 単にヨーイドンでドローンがスタート・ゴールしても観ている人には何がなんだかわかりません。そのためにストーリーを考え選手の登場の仕方から、パイロット席の位置関係や、各種演出を考えます。また実況解説は欠かせない重要な要素です。

・会場コース設営
 大型のイベントであれば、トラスや各種LEDを用いてオブジェクトをつくり会場を華やかにしたり、スポンサー向けのメニューとして用意していたバナーやディスプレイなどを設置するなど予算に応じて大きく異る部分です。

こう記載してみるとボリュームが多くコストが掛かりそうなのですが、屋内施設でやる前提で考えるとコストも一気に下がります。実際演出面でも屋内のほうが進行しやすく、観ている人もマイクロドローンのような自分の目の前を飛べるような安全なドローンのほうが観戦の満足度が高い傾向にあります。

どういう予算取りをするかが1番悩ましい部分ですが、興行主・主催者による資金、スポンサーを獲得、参加フィー、チケット売上、物販売上などあげられると思います。最近ではクラウドファンディングを用いてイベント開催するケースもあります。


3.ドローンレースの運用方法

実際に素人がドローンレースを運用することができるのでしょうか?ハードルは高いものの、ドローンレースという競技において重要な要素は以下のみです。

1.公平性
公平性を保つために飛行回数やルールを全員同一で行う。途中でルールやコース変更があった場合、途中でかえず、全員に等しく変更条件が影響すること。

2.ジャッジ
3人同時飛行なら最低ジャッジは3人とする。事前に公開されているルールを元に責任を持って厳密に判定を行う。

3.順位の記録
実際のレースの結果を正しく記録し、必ず最終順位を決定し公開する。

エキシビジョンやデモレースとはいえ、ルールが不明確だったり順位が不明確だと一気に安い見世物になってしまいます。どんな場合においてもこれらの3原則が重要です。そのためルールの理解や責任をもったジャッジをするためには一定の知識経験を持つ人が行うのが最もです。しかし、反対に言えばこの部分さえ担保できれば演出や会場の装飾、企画の部分などを自由に検討して、例えば「賞金1億円のドローンレースを渋谷スクランブル交差点で開催!」という企画を作ることは誰でもできるし実現することも可能だと思います。

規模の大きい話でなくとも、友達同士でドローンレースを行ったり、企業対抗でフットサルを行うような交流がもっと増えていくだけで業界は変わっていくと感じます。企画する側の視点としてもぜひ興味を持っていただければ嬉しいです。

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2.横田のドローンガジェットレビュー

毎月のように新しいドローンが中国を中心に世界で開発販売されています。
横田が実際に使っているものを中心にレビュー・解説していきます。

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『TBS M8 GPS Glonass』
https://bit.ly/35bbNmA

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