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【再婚でも安心】揉めない相続を実現する「遺言書」と「生命保険」の活用術

「再婚相手との間に子どもができた。でも、前のパートナーとの子どもとも良好な関係を築いているからこそ、相続で揉めて欲しくない…」

「再婚したパートナーには、安心して暮らして欲しい。だけど、自分の死後、前のパートナーの子どもとトラブルになるんじゃないか心配…」

再婚家庭における相続問題は、複雑な感情が絡み合い、非常にデリケートな問題です。

特に、子どもがいる場合、実子と連れ子、それぞれの立場や想いを尊重しながら、円満な相続を実現することが求められます。

今回は、再婚家庭で起こりうる相続問題と、その解決策として有効な「遺言書」と「生命保険」の活用術について、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。


再婚家庭特有の相続問題とは?

再婚家庭では、従来の家族構成とは異なるため、相続においても、特有の問題が発生する可能性があります。

主な問題点としては、

  1. 複雑な人間関係: 前のパートナーとの子ども、現在の配偶者、そしてその間に生まれた子どもなど、複雑な家族関係の中で、それぞれの立場や感情が複雑に絡み合い、遺産分割協議がスムーズに進まない可能性があります。

  2. 相続人の範囲: 再婚によって、法定相続人の範囲が変わることがあります。特に、前のパートナーとの子どもがいる場合、再婚相手が亡くなった際に、自身が想定していなかった相続問題に直面することがあります。

  3. 遺留分の問題: 遺言書を作成していても、一定の相続人には、最低限の相続分である「遺留分」が認められています。これを無視した内容で遺言書を作成してしまうと、後々、遺留分侵害額請求訴訟などのトラブルに発展する可能性も否定できません。

具体的なケーススタディ

では、実際にどのような相続トラブルが起こりうるのでしょうか?

【事例】再婚した夫(70代)が亡くなった場合

  • 夫には、先妻との間に子どもが2人(AさんとBさん)います。

  • 現在の妻(60代)との間には、子どもはいません。

  • 夫は、再婚後、現在の妻と暮らすために購入したマンションと、それまでに築いてきた預貯金などの財産を持っています。

もし、夫が遺言書を残さずに亡くなった場合、法定相続人は、現在の妻とAさん、Bさんの3人となり、相続分は、

  • 妻:1/2

  • Aさん:1/4

  • Bさん:1/4

となります。

この場合、妻は、AさんとBさんから、夫が購入したマンションの所有権の一部を買い取る必要が出てくる可能性もあります。

また、AさんとBさんからすれば、「自分たちの親が築き上げてきた財産が、再婚相手に半分も渡ってしまうのは納得いかない」という感情を抱くかもしれません。

このように、遺言書がない場合、残された家族の間で、遺産分割協議が難航したり、感情的な対立に発展してしまう可能性もあるのです。

解決策:遺言書であなたの想いを明確に

では、このような相続トラブルを防ぎ、あなたの想いを未来に伝えるにはどうすれば良いのでしょうか?

その有効な手段の一つが「遺言書」の作成です。

遺言書とは、あなたが亡くなった後、あなたの財産を誰に、どのように相続させるかを具体的に指示する、法的効力を持つ書類です。

遺言書があれば、

  • 「再婚相手には、自宅と預貯金の大半を相続させ、生活に困らないようにしたい」

  • 「前のパートナーとの子どもたちには、それぞれの遺留分を考慮した上で、一定額の財産を相続させたい」

といったように、あなたの想いを明確に示すことができます。

遺言書作成のポイント

遺言書を作成する際には、以下の点に注意しましょう。

  • 遺留分を侵害しない: 前述の通り、遺留分を侵害する内容の遺言書は、無効とされる可能性があります。遺言書を作成する際は、必ず遺留分の割合を考慮し、トラブルを避けるようにしましょう。

  • 具体的な内容を記載する: 「○○には全財産を相続させる」といった抽象的な表現ではなく、「○○には自宅を相続させる。預貯金は△△と分割する」など、できる限り具体的に記載することで、後の解釈違いやトラブルを防ぐことができます。

  • 専門家のサポートを受ける: 遺言書の作成には、専門的な知識が必要となります。弁護士や司法書士などの専門家に相談することで、法的効力があり、かつ、あなたの希望を正確に反映した遺言書を作成することができます。

遺言書を補完する手段:生命保険の活用

遺言書と並んで、再婚家庭の相続対策として有効な手段が「生命保険」の活用です。

生命保険は、被保険者が死亡した場合に、指定された受取人に保険金が支払われるという仕組みです。

この生命保険金は、民法上、相続財産とはみなされません。

つまり、遺言書の内容や遺留分の影響を受けることなく、受取人として指定した人に、確実に財産を残せるというメリットがあるのです。

生命保険活用例

  • ケース1:現在の配偶者の生活保障
    夫が被保険者、妻を受取人とする生命保険に加入することで、夫が亡くなった場合、妻は保険金を受け取ることができます。
    これは、遺言で妻に多くの財産を相続させた場合でも、前のパートナーの子どもから遺留分減殺請求をされてしまう可能性を考慮し、妻の生活を守るための対策として有効です。

  • ケース2:前のパートナーの子どもへの配慮
    夫が被保険者、前のパートナーの子どもを受取人とする生命保険に加入し、遺留分に相当する金額を設定しておくことも考えられます。
    これにより、遺言書で現在の妻に多くの財産を相続させたとしても、前のパートナーの子どもに対して、一定の経済的な配慮を示すことができます。

このように、生命保険は、遺言書ではカバーしきれない部分を補完する、非常に有効な手段と言えるでしょう。

専門家への相談で、より確実な相続対策を

再婚家庭の相続対策は、複雑な状況や想いが絡み合い、一筋縄ではいかないケースも少なくありません。

「遺言書って難しそう…」

「自分たちに合った対策方法がわからない…」

そう感じたら、一人で悩まず、まずは専門家にご相談ください。

相続のプロである私たちが、あなたの家族構成、財産状況、そして、あなたが本当に大切にしたい想いを丁寧に伺い、最適な相続設計をサポートさせていただきます。

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ご夫婦の未来、そして、家族みんなが笑顔でいられるように、私たちが精一杯お手伝いさせていただきます。

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