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2020年10月の記事一覧
神影鎧装レツオウガ 第百九話
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ChapterXX 虚空 08
『ま、だッ!』
一旦腰に拳銃を収め、ヘルガは鎧装脚部の小型ウイングを展開。本来は姿勢制御用であるそれに無理を言わせ、空中ホバリングを強行。
結構な裏技であるため、静止は数秒しか持たぬ。だがリロードには十分であり、ヘルガは流れるような手付きでグレイブメイカーへ再装填。今度はADP弾でなく、広域破壊用の炸裂弾だ。
そして
神影鎧装レツオウガ 第百八話
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Chapter11 決断 08
先手を取ったのはファントム1、巌であった。
滑るように駆け出しながら、左手首のリストデバイスを口元へ寄せる。
「セット、ブレード」
『Roger Blade Etherealize』
I・Eマテリアルが幾条もの霊力光を投射、長細いワイヤーフレームを形成。その端を巌が掴むと同時に内部へ霊力が満たされ、ワイヤーフレームは
神影鎧装レツオウガ 第百七話
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ChapterXX 虚空 07
『さぁーて、と』
相変わらずグレイブメイカーなぞ気にする様子も見せず、無貌の男は飄々と大鎧装達の様子を確認する。
まず最初、レツオウガはほぼ無傷。まぁこれは当然だ。何せ無貌の男自身が、直々に手を回しているとあらば。
こうして装置の経路によってあの術式と繋がっている限り、通常手段でレツオウガにダメージを与える事なぞ、ま
神影鎧装レツオウガ 第百六話
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Chapter11 決断 07
「ぬウッ」
酒月利英は手を止めた。
先行試作型ディスカバリーⅣのフレーム内部、電子系統と絡み合うように刻まれた霊力経路。
その構造パターンさに、利英は見覚えがあった。
「コイツぁ……」
今まで以上に目を見開いて、利英は立体映像モニタを睨み付ける。
そして確信する。この構造はオウガの、神影鎧装のそれに良く似ているの
神影鎧装レツオウガ 第百五話
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ChapterXX 虚空 06
『――アンタ、なんなの』
うっすらと汗をヘッドギア内に滲ませながら、しかし画面に映るヘルガの照準は微動だにしない。構えこそ片手腰だめの不安定なれど、鎧装の機構がそれを補っているからだ。
加えて、構えた銃はグレイブメイカー。大鎧装すら破砕せしめる特殊弾が装填された銃口を、しかも胸にほぼ密着した状態。
けれども男は笑って