見出し画像

美肌も粘膜強化も内側から

冬は、女性だけでなく、男性も肌の乾燥に悩まされているようです。

乾燥は、肌荒れ、かゆみ、乾燥ジワなど肌トラブルのもと

ただ、乾燥肌は肌トラブルだけでなく感染リスクにも関係があるのです。

冬は肌をクリームや化粧水などでケアするだけでは足りず

内側からのケア=食べて肌や粘膜を強くする必要があることを説明いたします。


■肌のバリア機能

私たちの肌の一番外側にある角質層は「角質細胞」と「細胞間脂質(主にセラミド)」でできており、

健康な肌は、角質層の一番外側にある皮脂やセラミド、角質細胞内の天然保湿因子(NMF)などによってバリア機能が保たれ水分も保持されています。


外からの有害な微生物の侵入を防ぐ体の防御システムは

「城」によく例えられます。

城には天守閣を守るために内堀があり、その周りを外堀が囲んでいます。

私たち人間の体に置き換えてみると、

最も大切な天守閣にあたるのは体内の細胞です。

そして、外堀にあたるのは、私たちの体と外界の接点になる皮膚や粘膜。

体全体を覆う皮膚や

目、口、鼻、気管、胃、腸、膀胱や子宮のなどの性器を覆う粘膜は

外堀を守る兵士のように、第一線のバリアとして

外界から侵入を防ぐ役割を担っています。

外敵の侵入を、天守閣から最も遠い外堀で防ぐことができれば安心。

つまり、健康な肌や粘膜でないと、容易に外敵が侵入してしまうのです。




からだの中でもは、病原菌やウイルスなどの外敵を撃退してくれる頼もしい戦士

『免疫細胞』が大集結!!

その数なんと体中の免疫細胞のおよそ7割とも!

それほど大量の免疫細胞が、栄養や水分を吸収する腸の壁のすぐ内側に集結して、外敵の侵入に備えてくれているのです。



■肌が乾燥する原因
①加齢による皮脂分泌量の低下
加齢とともに皮脂分泌量は減少するため、肌のバリア機能が低下し、乾燥につながります。

➁紫外線の影響
紫外線は健康な細胞を傷つけ、細胞ダメージの連鎖を引き起こします。
肌の老化は、年齢よりも、紫外線などの影響によるところが大きいという説もあります。

③肌の新陳代謝(ターンオーバー)の乱れ
皮膚の新陳代謝であるターンオーバーが乱れると、バリア機能が保てなくなる。

その要因は

ストレス

栄養バランスの悪い食習慣

運動不足や睡眠不足など生活習慣の乱れ


④スキンケアや入浴方法の間違い

ナイロンタオルでごしごし洗う

42度以上の高温の湯に入る

このような入浴方法は、肌から必要な油分を奪ってしまいます。


⑤乾燥肌や粘膜が衰えやすい食習慣
皮膚や粘膜も含め体の細胞はどれも、私たちが摂取した食べ物からつくられていますので、

何を食べるかが重要です。

朝食抜きや欠食、食事代わりにお菓子を食べている…などの食習慣は、栄養素の不足によって、肌のターンオーバーが乱れます。

また「老化を早めてしまう食べ物」を控えることも大切です。


ファストフード

ジャンクフード

ファミレス

スーパーなどの惣菜

こればかり食べるという人は、脂質と糖質、塩分が多めの傾向があり、

ビタミン・ミネラルが不足していて、栄養バランスが悪く、

健康な肌への生まれ変わりも遅れがち、

肌のバリア機能も保てなくなっている可能性があります。

■食事で肌と粘膜を守る
①朝食をとる
朝食をとると一気に体温が上がり、一日代謝の高い状態で過ごせます。肌の再生リズムを整えるには、代謝を下げないようにしなければなりません。

コラムで何度もお伝えしていますが、内臓の機能を高め、腸内環境を整えることが健康な肌や粘膜を維持するためにも重要です。

ダイエットのために食べないという選択をしていると肌のターンオーバーも乱れてしまいます。

➁糖質を制限しすぎない
糖質は摂りすぎも良くありませんが、制限し過ぎることもまた不調の要因となります。

なお、適量の糖質は、体内でグリコーゲンという形で水と一緒に蓄えられるため、肌の潤いを保ちます。

③適量の油は必要
脂質は体の細胞膜や細胞間脂質、ホルモンなど多くの組織の材料なので、摂りすぎ、控えすぎともによくありません。

また、どんな油を摂取するかによって、美容も健康も左右されるのです。

「オメガ3脂肪酸」は体の炎症反応に強いので、例えるなら火事に強い家のように炎症を起こしにくくし、細胞を守ってくれます。

「オメガ3脂肪酸」とは、α-リノレン酸、EPA、DHA

α-リノレン酸は、アマニ油などに多く含まれており、

EPA・DHAは、サバやイワシなどの青魚に多く含まれています。


④その他の肌を整えるのに必要な栄養素
【ビタミンA】皮膚や粘膜を守る。
 レバー、ウナギ、アナゴ、卵、緑黄色野菜など

【ビタミンB群】エネルギー代謝を活発にする。
 豚肉、レバー、魚貝類、卵、大豆、納豆、玄米など

【ビタミンC】抗酸化作用があり、コラーゲンの生成を助ける
 緑黄色野菜、フルーツ

【ビタミンE】血流促進。抗酸化作用。過酸化脂質の分解
 サーモン、かぼちゃ、アーモンド、アボカド、ゴマなど

【セラミド】角質層の水分を保持し皮膚を外部の刺激から守る。
 こんにゃく、大豆、黒豆、小豆、ひじき、ワカメ、ゴボウ、ソバなど

【α-リノレン酸】細胞膜やセラミドを作る原料になる。
 アマニ油、えごま油、クルミ、豆類

【亜鉛】細胞分裂に必要な酵素を助ける
 魚貝類、肉類 

内側からのケアで健康な肌や粘膜を維持することは、美容にも健康にも役立ちます。

食と生活習慣を見直し、外堀で防御できるような強い肌や粘膜をつくりましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?